131219jumplive2_10.jpgジャンプがスマホに帰ってきたぞ〜!

後に電子書籍元年として記憶されそうな今年2013年、夏休みに30日間の毎日更新で話題をさらった週刊少年ジャンプのアプリ増刊 ジャンプLIVE が、この冬の12月20日に『ジャンプLIVE 2号』となってバージョンアップしました。

前回に引き続き、今回もTABROIDでは配信開始に合わせて集英社 週刊少年ジャンプ編集部へのスペシャル・インタビューを敢行!

話し手は前回と同じく、週刊少年ジャンプ副編集長 細野修平さんです。


ぶっちゃけどうなんですか? → 儲かってないらしい

― さっそく収益の話で恐縮なんですが...ジャンプLIVE1号ってぶっちゃけ儲かりましたか?

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細野まだまだですね〜

― 即答でしたね。

細野「ええ、もともとデジタル世代の作家さんと、ジャンプ LIVE というプラットフォーム自体を育てるという実験的な意味合いもありますし、短期的な儲けは考えていませんでしたので」

― ですがそのデジタルでの作品がコミックスになったのは驚きでした。てっきりデジタルで完結するとおもっていましたので...

細野「そのうちの一つの『エルドライブ【elDLIVE】』は予想以上の売れ行きで、重版もかかっています。これはジャンプLIVEの可能性を示してくれましたね。とはいえ、出来るだけ早く(アプリ単体で)収益が出るようになるといいな...」


紙を飛び出したジャンプがデジタルで得た発見とは

-- ところで、この夏にはじめてのジャンプLIVEをやってみて、編集側での気付きや発見もいろいろあったんじゃないですか。

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細野「はい。僕ら編集者は、マンガ家の先生方は紙の平面で読ませることにコダワっていると勝手に思い込んでいたんですけど、それはある種の偏見でした。スマホやデジタルでの新しい表現に対する興味が旺盛で『デジタルって紙と違う面白いことができるんでしょ、やろうよ』って言ってくださる先生方が多かったのは嬉しい発見でしたね」


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「ジャンプLIVE」2号、『エルドライブ【elDLIVE】』※画面は開発中のものです (C)天野明/集英社

 

デジタルで加速する、矢吹先生の執筆意欲!

― おや、このジャンプ(インタビュー時点の最新刊2014年3号)の告知では、『ToLOVEる -とらぶる- ダークネス』のタイトルに[裏技入り]とありますがこれは?

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細野「...実は、今回ちょっと特別らしいんですよね。とある仕掛けをした漫画だって聞いていて...なんでも『触れる』『めくれる』って担当編集者は言ってるんですが」

― それが『裏技』(笑)!

細野「デジタルならではの試みですよね。またジャンプLIVE2号では小説コンテンツの扱いを拡大したり、森田まさのり先生がラジオに挑戦ということで音声のコンテンツが新たに加わるなどの進化もしていますよ。

 

許斐メソッドを体験できる『LADY COOL』が2号にも参戦だ!

― あとこの告知には、LADY COOLが見当たりませんね。結構好きだったのに残念だなぁ~。

細野「この時には、まだ参加が決まってなかったんですよね。許斐剛先生はジャンプSQ.でも『新テニスの王子様』を描かれていて、さらにジャンプフェスタ(12月21、22日 幕張メッセでのイベント)にも出演されるし、今回は忙しくて無理だろうと思われていたのですが、12月に入ってから先生が『俺はやるぞ』と(笑)。もちろん今回も『許斐メソッド』は健在です!」

 

『LADY COOL』seasonⅡの第一話の原稿2/3を先ほどバイク便の方に渡しました!!寒い中お疲れ様です。 残り13枚明日正午までが締め切りデッド...今日も夜通しですが皆さんの応援に感謝(/_;)、頑張ります!! 配信は22日ジャンフェステニスステージ直後に正式に決まりました

— 許斐剛 (@konomi_takeshi) 2013, 12月 17
(TABROID補足: 許斐先生のTwitterによれば無事に入稿されたようです。さすが許斐先生、COOL! COOL!)

 

今回の荒木先生はアウトドアで料理するゥゥウ!

細野「そうそう、前回好評だった動画『JOJO's Kitchen』の第2弾もあります(写真を取り出しつつ)」


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とてもほがらかな雰囲気の先生たち


― え...前回の『JOJO's Kitchen』ってオシャレなキッチンが舞台でしたよね...どこですかコレ?

細野「今回はオープンキッチンです(キリッ)。写真左より、たぶん荒木飛呂彦先生、たぶん『暗殺教室』の松井優征先生、そしてたぶん附田祐斗先生(『食戟のソーマ』の原作者)、だと思います」

― ...マスクで顔が見えないし『たぶん』が多くないですかッ? とはいえ、この寒空のなかでどんな料理が繰り広げられるのか楽しみです(笑)。


連載マンガの多さに注目

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(「↑クリックで...拡大?」「どうする兄ちゃん 処す?処す?」)

©「週刊少年ジャンプ」2014年 3号/集英社

-- 他の作品の見どころも教えていただけます?

細野「今回注目してもらいたいのは、連載マンガが多いこと。『クロス・マネジ』のKAITO先生が挑むコメディタッチのラブコメ『アンチラバーズ』、(『School Rumble』の)小林尽先生によるラーメン漫画...と思わせてちょっとイタい? 女子高生漫画の『放課後ましまし倶楽部』とか...」

― えっ? ラーメン漫画...? イタい? 話の流れがさっぱり見えてこないんですが。

細野「ふふふ、ぜひ読んでみてください(にやり)。そして漫☆画太郎先生の新作『おもてなシミュレーションゲーム滝川』、ジャンプ連載マンガ『磯辺磯兵衛 〜浮世はつらいよ〜』のアニメ版もオススメかな。1号に引き続き天野明先生の『エルドライブ 【elDLIVE】』『LADY COOL』の連載もありますよ」


サプライズ!「紙と同じ」ジャンプも配信

― ジャンプLIVE1号の頃から、たった数ヶ月で電子コミックを取り巻く環境は激変し、DeNAの『マンガボックス』のようにアプリ漫画誌の競合も増えてきています。こうした業界動向についてはどうお考えですか?

細野「競合を意識することはあまりないですが、『マンガボックス』さんのマンガの見せ方には、独自の工夫があるなと感じました。


『マンガボックス』関連記事(発表会ニュース記事アプリレビュー記事


細野「一方で『Dモーニング』さんはジャンプLIVEとは全く違う方向性のものとして見ています。TABROIDのインタビュー記事で『紙と同じものがアプリで読めること』のメリットが語られていましたよね。それへの回答というわけではないですが、ジャンプLIVE2号では週刊少年ジャンプ3号を21日(土)から配信します(有料パス会員向け)」

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「週刊少年ジャンプ」3号 表紙 (C)SHUEISHA Inc. All rights reserved.

― おお! では将来的にはいよいよ電子版 週刊少年ジャンプの同時配信も見えてきたと?

細野「う~ん、はっきりしたことは何も言えません。確かに45周年記念号の配信や、 今回のジャンプ LIVE 内での配信で、制作体制などでは色々と見えてきたことがありますが、実際に電子版の配信を行うには、検討が必要なことが数多くあると思うので、こればかりは何とも言えないですね...」




読み切れないほどの大ボリュームやお手頃な価格設定などサービス精神旺盛だったジャンプLIVE 1号から、さらにパワーアップが期待されるジャンプLIVE 2号の配信はまだ始まったばかり。

果たしてジャンプ編集部と掲載マンガ家の皆さんは、年末年始を挟んだ40日間に及ぶコンテンツ更新を乗り切ることができるのか? LADY COOL、荒木先生の料理の結末やいかに?

ジャンプLIVE 2号の戦いは、まだ始まったばかりだ!


週刊少年ジャンプアプリ増刊 ジャンプLIVE [集英社]
ジャンプLIVE(iOS版ダウンロードAndroid版ダウンロード

(ワタナベダイスケ)

 

RSS情報:http://www.tabroid.jp/news/2013/12/live2.html