私達の手元にあるそのスマホ、思ってる以上に凄いものなのかも。
NASAで使われている小型衛星「Phonesat」(フォンサット)には、市販のスマートフォンの部品が使われているとNASAの技術解説のページにて説明されています。
ちなみに「Phonesat」自体は↓こんな感じの見た目。
一体なぜスマホを? と思いますが、その理由はスマホの性能とコスト面にあるそうです。
スマホに使われている高速プロセッサは、衛星として使用するのに十分な処理速度を持っています。また、スマホの持つ複数の小型センサー、高解像度カメラ、GPSといった機能は衛星の機能として役立ちます。
コスト面では、もともとスマホは一般大衆向けの商品。大変安価に購入できます。さらに、すでに市販品として出回っているものを使ったほうが、新規に開発するよりもはるかに安く済むというわけです。
十分な機能と低コスト、この2つを同時に満たしたスマホは衛星として適役だったわけですね。
すでに実用化されている「Phonesat1.0」にはHTC Nexus Oneが採用されました。また、現在開発中の「Phonesat2.0」ではサムスンのNexus Sが採用されるとのことです。
筆者の愛機HTC desire hd
この親戚が宇宙へ飛び立っていると思うと胸熱です
私達の普段使っているスマホが、宇宙で研究のために使われている...と思うと、なかなか感慨深いものがありますね。
新しく作られた技術が本来の目的と別の方面で利用されだし、大きな成果をあげることは珍しくありません。スマホはすでに本来の目的である「多機能携帯電話」として十分な成果をあげていますが、何十年と経った未来では「宇宙開発を最も進めた技術」として名を残しているかもしれませんよ。
スマホは電話だけでなく、ゲームで遊んだり、GPSで場所の確認もできる便利なものです。時には使うだけでなく、その内部のすごい技術に目をやるのも一興、ではないでしょうか。
PhoneSat Flight Demonstrations[NASA via Modern Syntax]
(コンタケ)