壁に耳あり、障子にメアリー1世ですね。
ロンドン中心部では、街角に置かれたゴミ箱に内蔵された追跡装置によって約23万台のスマホの識別番号が記録され、さらにWi-Fiがオンになっていた端末からは「個々のスマートフォンの動き、機種、行き先、スピード」に関するデータも記録されていた、なんてちょっと衝撃的な記事を、ワイヤードニュースが伝えてくれています。
この情報収集を行っていたのは同市内にてデジタル広告つきのゴミ箱を約100個運営する『リニュー・ロンドン社(Renew London)』という会社。
どうやら同社が運営するゴミ箱のうち12カ所の追跡装置を用いて、付近を通過する端末から通信装置に付けられた固有の識別番号である『MACアドレス』を収集していた模様で、このMACアドレスの収集が英国のデータ保護法の規制対象に該当するかはまだ明確ではないとのこと。
このデータ収集の試みは、個人をターゲティングした広告のためのテストであるとされており、リニュー社は匿名化され集計されたMACのデータは個人情報にはあたらないと主張しているようです。
また、ここで使われている『プレゼンス・オーブ(Presence Orb)』という仕組みは追跡を拒否するためには同技術のウェブサイトに行って解除する必要があるとのことで、それもなんだかなぁという気がします。
なんにしろ、知らないうちに自分に関係する情報が誰かに収集されているというのはあまりいい気分はしないものです。今回はひとまず英国での話題でしたが、日本でも今後こういったことが起きるのかもしれないと思うと気分がモヤモヤしてくるような...。
アップルにもありましたね、ゴミ箱のような何か:
Renew London [via WIRED.jp]
(ワタナベダイスケ)