「ハッキング」
聞いたことはあるけれど、自分とは無縁だ、と考えていないでしょうか。
まして、子供がそんな被害にあう可能性があると考える人はどのぐらいいるでしょうか?
フィリピンは、世界で第8位のFacebookユーザーを抱えており、本来はあり得ないですが、小学生の子供がアカウントを持っていても不思議ではありません。学校の先生が、FBを通じて、宿題を出すこともありました。
また、親が生まれたばかりの子供のアカウントを取得することもあるんですよ。
娘も小学校の高学年になると、友人がみなFBに参加していることから、何度もアカウント取得してもいいか聞いて来ました。
生まれた時から身近にインターネットがある世代にとって、あえてその世界をわざわざ切り離すのもどうか。ネチケットも含めてちゃんと自分で学んで行くべきではないか。
いろいろ考えた末、地元セキュリティ企業が主催する「インターネットの安全な使い方」のクラスを受講してから、FBのアカウントを申請することを許可しました。
そのクラスは、ホテルのワンフロアを貸し切って、教育関係者や両親、子供を招待して、セキュリティ最前線で働く現役のエンジニアによっていろいろなセッションが用意されていました。
子どもたちは、大人の参加者とは別れて、セッションを受けました。そのクラスでは、インターネットの安全な使い方、各アカウントのパスワードの重要性などを教えてもらったようです。そのクラスの後、
娘「ネット上でのいじめで、自殺する子供がいるんだって。こわいね。お母さんも、ネット上で"ネガティブ"なこと書いちゃだめだよ!」
「インターネット上では、自分のことがすぐわかるような内容を書いちゃぁ、いけないんだね」
「パスワードって、重要なんだね。難しいパスワードの作り方を教えてもらったよ」
などなど、とっても有意義なクラスだったようでした。
参加させた私自身も母として、安心して、FBのアカウントを取ることに了解しました。
が、1カ月後...
たまたま、職場でFBを見ていたら、娘が
「I hate <クラスメートの名前>!!」
とFBに投稿しているではありませんか!
あれだけ、人を中傷するようなこと、ネガティブなことを投稿しちゃいけないっていったのに!
幸いというか、娘のパスワードを把握していたため(当時)、ログインしてその投稿を削除。そしてパスワードを変更して娘が使えないように対処しました。
(この対応を私がすべきであったかどうか、不安が残りますが)
帰宅後、すぐに娘に事の詳細を問いただすと、
私「お母さん、●●のFBの投稿見たよ。友達を中傷するようなことを投稿しちゃいけないよね」
娘「... 私じゃない...」
私「どういうこと? ●●以外に誰が投稿できるの?」
娘「<クラスメートの名前>が自分で投稿した...」
はぁ??
私「どういうこと? <クラスメートの名前>がどうやって●●のアカウントにログインできるの?」
娘「... パスワード、教えた...。」
はぁ???
どうやら、会話の流れで、自分のパスワードを教えてしまったようです。
彼女のクラスメートは、娘の気を引くために、こういうことをしてしまったようです。
すぐに彼女自身のFBのパスワードを変更させました。また、彼女のWebメールのパスワードも念のため、変更させることにしました。
今回は、例えば、他の情報が漏れたとか、他の子供も巻き込んだ、といった大事にならずよかったのですが、親として、子供が安全にインターネットを使用するにはどうしたらいいか、考えるきっかけとなりました。
また、今の子供達は、「デジタル・ネイティブ」だけでなく「デバイス・ネイティブ」(こういう言葉があるかわかりませんが)かもしれません。ノートPCだけでなく、タブレットPCやスマートフォン、携帯などが身近にあります。
そうしたことからも、親として、もう一度、安全なインターネットの使い方、各デバイスの使い方をどう子供に教えていったらいいか考える機会となりました。みなさんは、どうされていますか。
参考:
総務書「安全なパスワード管理」
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/business/work01.htm
(石川あいす)