数字のマジックって怖いね
「人口カバー率○○%!」「光ファイバーなみの速度を実現!」なんていう広告、目にしたことがありますよね。
ほうほうナルホド、などと思わず納得しますが要注意! じつは携帯各社は都合のよい表現方法をしており、実態と異なるとたびたび問題視されてきました。
そんな混乱を招きやすい通信範囲や速度に、総務省や消費者庁の下で共通規格が作られると日本経済新聞がレポートしてくれました。
一体なぜ数字と実際の乖離(かいり)してしまったのでしょう? 例えば人口カバー率の場合、ドコモとau&ソフトバンクとでは、異なる計算方法で人口カバー率を導き出していたのです。
ドコモは総務省の定めた「市・特別区役所、町村役場、およびそれらの支所で通信できること」という「人口カバー率」を採用しています。
ドコモの場合:
役所に回線が届いていれば、そのエリアは100%と見なす。
問題点:
役所が1つでも圏外なら、そのエリアは0%となってしまう。
役所の周りだけにユーザーがいるとは限らない
そしてauとソフトバンクは、「日本地図を500メートル四方の小さな網目状の区画に区切り、電波が届けば区画全体を圏内と扱い、総人口に占める圏内人口の比率を算出する」という「実人口カバー率」という定義を利用しています。
au&ソフトバンクの場合:
区画エリアに少しでも電波が届いていれば、そのエリアは100%とみなす。
問題点:
電波が届いているエリアと、実際に通信圏内のユーザーを反映していない
いずれの方式も、とどのところ「オレの生活圏内に電波届いてるの?」というシンプルな疑問に対し、あまり答えとなっていません。(どうしても気になる方は、キャリアのサービスエリアをチェックしてください。例:ドコモ)
数字が高いとそれだけ安心してしまいますが、その数字に疑問符が付いては本末転倒です。表示の統一がいつになるかは明記されていませんが、いちユーザーとして早めの決定を願わずにいられません。
[日本経済新聞]
参考:
(伊藤ハワイアン耕平)