『Opera (オペラ) ブラウザ ベータ版』は、独自の思想に基づいた高速ブラウザの伝統を受け継いだ、次世代バージョンの「Opera」ですよ。
『Opera (オペラ)』とは、知る人ぞ知るブラウザ界の一匹狼。
パソコン、スマホのみならず、任天堂のWiiや、昔ながらの携帯電話のフルブラウザに採用されていたりと、「どんなプラットフォーム(機器)にでも対応させる」とまで言われる、ノルウェー製のブラウザですね。
もう少し詳しい話は、最後に追記しておきますので、興味のある方は最後まで読んでみてください。
さて、「Opera」といえば、ハイスペックマシンは当然として、最新機器じゃなくても高速ブラウジングを楽しめるというのが伝統。筆者のHTC Jは、テスト機としてはベストの選択かも知れません。
結果を楽しみに、早速3G回線でのwebページ表示速度を測ってみました。
測定に使ったのは、お馴染み「首相官邸ページ」で、対戦相手はOS4.0以上での暫定最速ブラウザ「Chrome ベータ版」です。
その結果は、驚愕でしたよ。
Opera(データ圧縮モード:OFF)
1回目:14.06秒 2回目:19.06秒 3回目:18.08秒
Opera(画像クオリティ:低)
1回目:13.00秒 2回目:12.01秒 3回目:11.08秒
Chrome ベータ版
1回目:19.00秒 2回目:36.01秒 3回目:22.02秒
普段、ブラウザのスピードテストをする場合、回線の混雑に影響されにくいように、Wi-Fi接続でテストをするんですけど、今回は3G回線でのテストということで、たまたま「Chrome ベータ版」が渋滞に巻き込まれた可能性もあります。
しかしこの結果には、遅い回線や、ややロースペックなスマホでも快適ブラウジングできるという、本アプリの優れた点がしっかり反映されていると思いますよ。
ところで「画像クオリティ:低」と「データ圧縮モード:OFF」とは何のことか。
画面上右上の「Opera ボタン」をタップしたらメニューが開いて、その一番下に「データ圧縮モード」の切り替えスイッチがあります。
「ページを表示する際、重い画像データをスマホに読み込ませる前に、Operaのサーバー(web上に置かれたコンピュータ)が先回りして軽いデータに圧縮してくれて、スマホに転送する」という、ちょっとスゴいシステムなんですね。
画像クオリティの違いは、上の図を参照してください。
見たいページの内容にも依るとは思いますけど、家でWi-Fi使ってブラウジングするのじゃなくて、外で3Gで繋ぐという状況なら、画像のクオリティなんて低くても問題ないと思うんですよね。確認できればいい。
むしろ、スピードの方が大事ですよね。
さらに、本バージョンの特徴には、「ディスカバー機能」もあります。
様々な分野のニュースソースを、Operaが探して来てくれます。ちょうど新聞を読むような感じで、世の中の情報をさらっと撫でることも出来ますね。
ソーシャルなサービス全盛の今、自分に特化した情報取得の方法が注目されてますけど、興味のあるカテゴリーに絞って読むことが出来ますから、この機能にもぜひ注目してみてください。
まだベータ版ですが、本アプリはとても素晴らしい仕上りだと思いますよ。ぜひ試してみてくださいね。
Operaは、レンダリングエンジン(ブラウザの心臓部)に、独自開発の「Presto (プレスト)」を採用していて、群れない単独行動がまさに一匹狼という感じでしたが、AppleのSafari(サファリ)や、GoogleのChrome(クローム)が採用している「WebKit (ウェブキット)」というエンジンを採用することで、次世代のweb規格との親和性を保つという方針転換を発表していました。
今回の『Opera ブラウザ ベータ版』は、そのWebKitを採用した最初のOperaブラウザとなります。
しかし、その後Googleが、Chromeのエンジンに「Blink (ブリンク)」という、WebKitの派生バージョンを採用すると発表しており、Operaもそれに追従すると言っていますので、もしかしたら本アプリが正式版になる頃には、Blinkベースとなっている可能性があります。
というわけで、色んなブラウザに興味があるブラウザ・フリーク的には、このベータ版は素通りできない感がありますよね。
Operaファンじゃなくても、試しておく価値があると思います。
使用端末:HTC J ISW13HT
OS:4.0.4
バージョン:端末により異なります
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発売元:Opera Software ASA
更新日:2013.4.3
価格:無料
対応機種:端末により異なります
(田中宏和)