兄弟メディア「ギズモード・ジャパン」からの転載。
ハードは変われど、面白さは不変。
日本でもついに発売された復刻版ファミコンですが、先にアメリカで発売された「NES Classic Edition」をさっそく分解した人がいます。ゲーム専門のニュースサイトGameSpotのシニアレビュアー、Peter Brownさんが実際に中を開けた様子をTwitterで公開しています。
Unless you want to desolder flash memory from the motherboard, looks like it's impossible to add new games to NES Classic. pic.twitter.com/jc99WSrNJj
— Peter Brown (@PCBrown) 2016年11月2日
この写真をもとに、Redditのギークたちが基板を解析したところ、以下のようなパーツで構成されているのではないかと予想しています。
・ SoC: Allwinner R16 (CPU: Cortex A7の4コア, GPU: Mali400MP2)
・ メモリ: SKHynix (256MB DDR3)
・ フラッシュメモリ: Spansion 512MB SLC NAND flash, TSOP48
・ PMU: AXP223
5,980円という価格から予測はついていましたが、安価なパーツで構成されています。しかし、発売当初のファミコンがたった1.79MHzのCPU、MOS 6502で動いていたことを考えると、これはとんでもない進化です。
ただ、ARMのCortex A7とMOS 6502の性能を単純に比較することはできません。動作周波数だけ比較すると1,000倍もの差がありますが、CPUの性能は動作周波数だけに依存しているわけではないからです。そこで、コンピュータの性能指標のひとつである、1秒間に何百万個の命令が実行できるかを表すMIPS(million instructions per second)を使って、Cortex A7とMOS 6502を比較したいと思います。
WikipediaにあるMIPSの表を参考にすると、MOS 6502が0.43MIPS、Cortex A7が2850 MIPSとなっています。つまり、復刻版ファミコンは元祖ファミコンよりも、5,000倍以上も高性能になっているんです! しかし逆に考えると、今の性能と比べて5,000分の1にも満たないコンピュータで、マリオなどのゲームを動かしていたわけです。そう考えると、当時のエンジニアのすごさが伺えますね。
ハードは変わってしまいましたが、ソフトはそのままです。米Gizmodoのレビューにもありましたが、思い出に浸れること間違い無し!
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image by Alex Cranz/Gizmodo US
source: PCMag
Christina Warren - Gizmodo US[原文]
(tmyk)