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『君の名は。』を想う 三葉の名に込められたメッセージ

2016/11/12 07:33 投稿

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 「君の名は。」のキーワードは「美しくもがく」であると考えています。
 「美しくもがく」を「もがく姿は美しい」と言い換えてもいいかもしれません。
 「困難に立ち向かい、もがき苦しむ。その事が美しく貴い
 作者はこの事を伝えたいのだと感じています。
 当ブログでは、この「美しくもがく」をキーワードに「君の名は。」について書いていきたいと思います。

その後。復興と再建

 「君の名は。」は、三葉と瀧が幸せの涙で再会するハッピーエンドで終わります。
 けれど、三葉のハッピーエンドはまだ先にあります。それは糸守の復興と宮水神社の再建。
 
 復興と再建に関しては、映画の中に未来を予感させる描写が数多く含まれています。
 宮水神社の一帯は湖となりましたが、糸守高周辺の被害は軽微。住民は避難して無事で行政機構も残っている。宮水のご神体は健在なので、神社は場所を替えて再建されるでしょう。
 その時活躍しそうなのが勅使河原建設と瀧くん。きっと力になってくれる筈。

 で、最終的には三葉と瀧くんは結婚(瀧くん婿養子ですね)、三葉が神職を継ぐという流れでしょう。三葉の願いもハッピーエンドで終わりそうです。めでたし、めでたし。
 でも、姉さん女房の三葉と婿養子の瀧くん。瀧くんの立場を考えると苦労しそうです。
 頑張ってね瀧くん。美しくもがいてねw。

その後のその後。三葉の名に込められたメッセージ
 「君の名は。」には、その後のその後を予感させるメッセージがあります。
 それは、三葉の名前。三葉たち宮水家の人々に受け継がれている名前です。
 祖母が一葉、母が二葉、姉が三葉で妹が四葉。
 この一連の流れは三葉たちの子の世代に、この名が引き継がれることを予感させます。
 三葉と瀧の子が五葉(いつは)、四葉の子が六葉(むつは)。
 さらに七葉(なのは)、八葉(やつは)・・・。そんな未来の予感です。

 この予感は、単に名前の連なりを意味するものではありません。
 四葉も長じれば、三葉と同じように傷つき悩む年頃になるでしょう。
 四葉も四葉なりの困難に直面し、もがき苦しむことになる。
 その時、四葉にも入れ替わりの奇跡が起こるかどうかはわかりません。
 ですが、やがて四葉にも恋する相手が現れて、二人でその困難を乗り越えていく。
 そんな四葉にとっての美しくもがく「君の名は。」が物語られる事になる。
 そして、三葉・四葉の子供たちも彼ら自身の困難に直面し、彼らにとっての「君の名は。」を繰り広げる事になる。
 名前の連なりは、「君の名は。」の物語が繰り返されていく未来を予感させます。

 この繰り返される「君の名は。」の予感は、宮水の血筋に限ったものではありません。
 宮水の血に繋がらない瀧くんの身に入れ替わり起こったように、「君の名は。」の物語は
誰の身にも起きうる事なのです。
 あなたが次の三葉かもしれない、君が明日の瀧くんかもしれない。
 
 冒頭で「君の名は。」のキーワードは「美しくもがく」であると書きました。
 「君の名は。」は、困難に出合ったとき入れ替わりの奇跡で救われる事をテーマにした
物語ではありません。奇跡が起きるかどうかは本質ではない。
 人は誰でも、何らかの困難に対峙して、もがき苦しむときがある。
 でも忘れないでほしい。
 困難に立ち向かい、もがき苦しむ。その事こそが美しく貴いのだと。
 あなたにはあなたの、君には君の、美しくもがく「君の名は。」の物語があるのだと。
 作者はそう言いたかったのではないでしょうか。

 三葉は三葉にとっての「君の名は。」を演じました。
 四葉も四葉にとっての「君の名は。」を演じることになるでしょう。
 やがて次代の子供たちも、
 あるいはあなたも、あるいは君たちも、
 それぞれの「君の名は。」を演じることになる。
 美しくもがく「君の名は。」の物語は
 時を超え、場所を移して
 絶え間なく繰り返されていく・・・
 この世界に恋する心のある限り・・・
 いつまでも、果てることなく・・・


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