上演台本『馬鹿と天使』作・演出:末満健一
※2013年の中之島春の文化祭に参加した際の短編作品です。
■配役
笑い男
天使
馬鹿女
明転。
舞台中央に、張りつけたような笑顔で男が立っている。
その男の周りを馬鹿女が笑いながらぐるぐる走り回っている。
それを端から見ている天使と呼ばれる女がひとり。
馬鹿女は天使の前で立ち止まる。
馬鹿女「ねえ聞いて。空から落ちてきた太陽が地面いっぱいに広がって、赤い花がたくさん咲くの。人形たちは歌を歌って、教会の鐘はあたしたちを祝福するわ。花から吹き出た煙が雲になって汽笛が鳴る。ポーーー。汽車が走ってる。世界一周! パスパルトゥー、気球に乗って旅に出ましょ」
笑い男「あははははは! ね、馬鹿でしょ。立派な馬鹿に仕上がりました。もうどこに出しても恥ずかしくない馬鹿です」
天 使「どういうことです?」
笑い男「あれ、見てわかりませんか。馬鹿ですよ。ほら、馬鹿(馬鹿女の肩を掴んで、天使に差
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