Hungary taps inmate labor for Serbia border fence
by AP
『Japan Times』(2015/07/17)
http://www.japantimes.co.jp/news/2015/07/17/world/social-issues-world/hungary-taps-inmate-labor-serbia-border-fence-block-1000-migrant-day-influx/#.VbL8iOjtmko

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おくやま です。

日本ではあまり実感がありませんが、
ヨーロッパでは最近の中東における戦乱のおかげで、
そこから逃れてくる大量の難民たちの対応に
非常に困っております。

今回紹介している上の記事は、
なんとハンガリーでセルビアとの国境に
鉄条網つきの強烈な壁が造られているというもの。

ハンガリーはEU(欧州連合)の加盟国なわけですが、
中欧では陸続きで中東に最も近い「最前線」にあり、
ここから難民を入れると、理屈の上では
彼らがイギリスまで自由に移動できるということになります。

つまり難民にとってバルカン半島を通過する
新しい陸上ルートを使って豊かなEUに逃れるためには、
「ハンガリーまで辿り着けるか」が勝負になるわけですね。

ところがハンガリーにとって、当然ながら難民は迷惑な話。
毎日1000人ほどが押し寄せてきているそうですから
「たまったもんじゃない」というのが彼らの本音でしょう。

ではどうするかというと、
古典的なやり方として「壁」をつくるわけです。
「万里の長城」のミニ版ですね。

現在つくられているのは、
すぐ南のセルビアとの175キロの国境線のほとんどを、
囚人たちが刑務所で作った鉄条網を使って、
900名の兵士を使って封鎖するというもの。

もちろんEUのリベラルな人間たちは
「ハンガリーはベルリンの壁をつくるのか!」と非難するわけですが、
ハンガリーにとっては難民の流入は
生活をおびやかす「安全保障問題」なわけですから、
壁で流入を防ぐか、それともすぐに隣のドイツに難民を通過させるか、
ということになるわけです。

日本は周りに海があるからいいですが、
近隣諸国で戦乱が起こった時は・・・

日本の知識人の中には、
なぜかヨーロッパを理想郷扱いする人が多いですが、
彼らが抱える深い問題について、
もう少し自覚的になる必要があるでしょう。

( おくやま )

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http://www.realist.jp/strata.html

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■-編集後記-(和田)-----------------------------------■
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放送でもやりましたが、なぜ、陸路かというと
海もかなり遮断されつつあるんですよね。

アフリカからの移民の入り口であるイタリアと他のEU諸国では、
過去最多ペースの移民の押し付け合いが行われています。
難民受け入れ加盟国に協力を求めるんですが、
イギリス・ドイツが割り当て制度に反対を表明。

その理由が、「難民が希望しない国に送られる可能性がある」
という、それっぽさをマックス考えてもこの程度。
イタリアは、対抗して、EU領域内を自由に移動できる
臨時ビザを難民に発行したり、
他国の海軍に救出された難民については上陸拒否し、
お持ち帰り下さいと対抗。

いやー、北朝鮮や中共の崩壊って本当に恐ろしいですね。
日本もこの手のニュースをどんどん放送して、
国民の意識を高めて欲しいですね。
教訓。水際で止めろ!入れたら終わりだ、癖になる。

( 和田 / https://twitter.com/media_otb )

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(担当:紫)
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