イデオロギー対決議論はもうやめませんか?
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和田です。 今年6月、鳩山由紀夫元首相が 香港のテレビ局『フェニックステレビ』から取材を受け、 尖閣諸島問題について 「中国側から『日本が盗んだ』と思われても仕方がない」 と発言していたことが判明し問題になっていました。 TVや新聞でも一時は、 「日本と中国が領有を主張する尖閣列島」 などど紹介していた時代から比較すると、 ずいぶん変わりました。 まだ、中国に遠慮しているメディアはありますが、 菅官房長官もあきれながらも苦言を呈し、 ネット上の国民からも非難が相次ぐようになりました。 日本人の領土についての感覚が敏感であり、 あの島を守っていくという認識が感じられます。 しかし、政治家やネット言論にも足りない感覚があります。 それが「地政学」の感覚です。 http://goo.gl/pfkdxm このサイトにある Ship Traffioc 図を見ていただいたら わかる通り、台湾海峡から尖閣周辺は真っ赤です。 日本に入ってくる石油のほとんどはインド洋を回って マラッカ海峡、シンガポールを回ってこの尖閣周辺を通るのです。 これは<地政学的に>重要なルートであり、 チョークポイントになりうるのです。 ホリエモンは「尖閣なんて、あんな島はあげちゃってもいい」 などと討論番組で言ってましたが、尖閣諸島の件が何を意味するのか? といえば、それは島単体としての価値でも、 ましてや、漁場だとか、そんなことどころではありません。 「Sea lines of communication」(SLOC) として<シーレーン>の安全性がもっとも重要なのです。 世界の国々から見たら、尖閣問題というのは 「あんな島のこと」レベルの話題なのかもしれませんが、 「地政学」的観点から考えてみれば、 尖閣問題は竹島より重要であり、 とても「あんな島」どころの話ではないのです。 今後もし、台湾が中国に飲み込まれ、 その上、さらに尖閣を失うようなことになれば、 防空識別圏の問題等で、ただでさえ強気の現在の中国から どれだけの嫌がらせを受けることになるか、考えただけでもぞっとします。 嫌がらせといえば、ここで思い出されるのはレアメタルの問題です。 海上保安庁の船に中国の漁船がぶつかった事件がありましたが、 中国側はそのあと、レアメタルの輸出の禁止を行いました。 日本の携帯電話等電子機器でつかうレアメタルは 100%中国からの輸入だったにもかかわらず、中国側はこれを止めてきたのです。 台湾を取り、尖閣を押さえ、更に強力にシーレーンを支配するような事態になったとき、 中国がどんなことを仕掛けてくるか。 それは「嫌がらせ」のレベルで済む話ではないことは言うまでありません。 戦後、禁断の学問となっていた地政学ですが、 奥山先生がその歴史からはじまり、さまざまな事例から 講座をやっているので、ご興味がありましたらぜひ聞いてみて下さい。 ▼「奥山真司の地政学講座」 http://www.realist.jp/geopolitics.html
( 和田 )
□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 最近、日本のメディアで「地政学」という言葉をよく目にします。 この言葉の本当の意味は何なのでしょうか? そして、そもそも「地政学」とはどういうものなのでしょうか? 「地政学」は一過性のブームなどには全く関係なく、 国家が国際社会の中で生き抜くためのツールとして、 日本以外の国々では 意識的/無意識的に活用され続けている学問です。 そして、昨今の日本周辺の混沌とした 国際関係の状況を冷静に分析する上で、 非常に役立つものなのです。 地政学とは、グローバル化した時代に、 国家が生き残っていくためのツールであり、 同時に国家の成功戦略のヒントとして 役立つものなのです。 しかし、日本では「地政学」は勉強できません。 「地政学」を専攻できる大学はありません。 そこで、英国にて「地政学」を学んだ奥山真司が "禁断の学問"地政学を復活させるつもりで、語り尽くします。 ▼「奥山真司の地政学講座」 http://www.realist.jp/geopolitics.html
□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ▼「リアリズム」の理論とは何か? ~ジョン・J・ミアシャイマー『大国政治の悲劇』から読み解く~ http://www.realist.jp/mea2.html 勃興する中国、混迷を続ける欧州、 そして、冷戦終結後の世界で覇権を握ったかと思いきや、 ここに来て、衰退の兆しも見え始めた米国。 その米国が、東アジアから撤退する可能性すら囁かれている現在、 これを読んでいるあなたは、 日本が大変な岐路に立っている、大変な状況に置かれている。 と言われれば、必ず納得するはずです。 では、そんな厳しい現状で、私たち日本人は何をすべきなのでしょうか? それは・・・ 古今東西、国際政治の底流に脈々と流れ続ける、 学問・学派としての「リアリズム」を真摯に学ぶことです。 しかし・・・ 日本国内で一般的に言われているような、 ともすれば、"世俗主義"的な意味合いで語られる いわゆる<現実主義>ではない、本当の意味での「リアリズム」を しっかり学べる素材があまりにも少ない・・・ そんな想いの元に、今回のCDを企画・制作しました。 ▼「リアリズム」の理論とは何か? ~ジョン・J・ミアシャイマー『大国政治の悲劇』から読み解く~ http://www.realist.jp/mea2.html
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スタンダードジャーナル編集部
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