韓国の怪しい「世界観」には「健全なる常識」で対処せよ|奥山真司の地政学講座|SJ
--------------------------------------------------------
おくやまです。
前回は、韓国の上層部は、日本側から見ると
強烈な「甘え」ともとれる世界観を持っている
ということを、
最近韓国に行った人から得た情報を元に紹介しました。
私がなぜこのような、
韓国側の「怪しい」ともいえる要素を指摘したのかといえば、
それは何も韓国が憎いからではなく、
それを知ることが大切である、
と強調したかったからです。
それでもこのような指摘をすると、
「おくやまは韓国を嫌いなのか!」と批判したり、
「日韓友好を推進しているのではなく、敵対関係を増長させているだけだ!」
と目くじらを立てて怒る人もいるわけですが、
実際はその反対です。
私は「リアリズム」という観点から
韓国の問題も「善悪」や「好き嫌い」という面から判断しない
と述べたわけですが、ここで大事なのは、
「日韓親善や国際理解のためには、
相手の汚いところ・奇妙なところも直視する」
という姿勢だと思うのです。
たとえば、リベラル系の人々というのは、
(ここでの「リベラル」というのは、リアリズムとは反対の、
経済相互依存万歳の理想主義的な考えの人という意味)
どうも相手の不都合なところには目をつぶって、
とにかく良い面だけを見ようとしがちです。
日本の国際政治に関する議論だと、
たとえば保守系といわれる人々は
中・韓にたいして厳しく、米国に甘い傾向があり、
逆に左派の人々は、
米国にたいして厳しく、中・韓にたいして甘い、
という傾向があるといわれております。
私は、このような傾向がそれぞれ出てくるのは理解できるのですが、
自分の基本的な姿勢としては、
このような偏りというのはアンフェアー(不公平)だと思うのです。
なぜならそれは、
どちらの側(中韓vs米?)に対しても、
片方の「良い面」ばかりを強調して、
どちらかの「汚い面」を見ようとしていないからです。
なぜこういうことが起こるのかというと、
これはどちらも国際政治の現状に対する
「冷静な分析」で見ているのではなく、
単なる「イデオロギー」から見ているからです。
それが「保守」であれ「リベラル」であれ、
現在の日本の置かれた状況をイデオロギー的にみてしまうと、
大きく判断を誤ってしまう可能性が出てきます。
まさに韓国の日本にたいする姿勢が、
このイデオロギー的(というか、もはや宗教的?)なもの。
この、イデオロギーが
国際政治におけるトップの判断を難しくしている
という点について、日本の経営学の泰斗である野中郁次郎氏が、
ある雑誌のインタビューで、
「なぜイデオロギーがまずいかというと、
白か黒の二元論だからで、現実は灰色なのです。
二極の間のどこかに真理があるわけです。
そういう健全なる常識がジャッジメントなのです」
と答えております。
私はこの「健全なる常識」として、
日本人の国際情勢の戦略的な判断のために、
まず相手の汚いところ、奇妙なところを認めるという
「リアリズム」的な視点が、
リベラル的な解釈に染まりきった日本人にとっての
ちょうど良い「解毒剤」になると考えているのです。
しつこいようですが、大切なことなので、何度でも言います。
本物の「国際親善」「日韓友好」のためには、
日本人は、相手の汚いところ、奇妙なところ、
おかしいところがあるということを、
身も蓋もない「現実」的な視線から率直に認めましょう、
ということなのです。
そして、私がこうして読者の皆さんに向けて書き続けている理由は、
まさにそこにあるわけです。
( おくやま )
コメント
コメントを書く