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【ストーリー解析】世界征服~謀略のズヴィズダー~ 第4話「UDOは冷たい土の中に」

2014/02/06 00:31 投稿

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世界征服~謀略のズヴィズダー~第4話「UDOは冷たい土の中に」のストーリー解析を行う。→前回 →次回
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■評価
★★★ テクニカル、ストロング


[ニコニコ本編]http://www.nicovideo.jp/watch/1391407693

■総評
第4話は、ナターシャ回。UDOの親株が枯れるという話を通じて、ナターシャの過去や、ロボ子との友情、ケイトとの出会いなどを描く。ストーリー設計は非常に緻密で、多くの謎を残しながらも、情緒的で複雑なナターシャの心境を、素晴らしい精度で描写することに成功している。非常に濃密であり、映画を見たような気分。コミカルな演出とシリアスな演出の配分も素晴らしく、とても豊かなアニメーションの世界を作っている。

■基本情報
原作 hunting cap brothers
監督 岡村天斎
シリーズ構成 星空めてお(TYPE-MOON)、岡村天斎
脚本 星空めてお(TYPE-MOON)
アニメーション制作 A-1 Pictures
->Wikipedia

■登場人物
[主人公]
  地紋 明日汰(じもん あすた)/ドヴァー - 花江夏樹
[ズヴィズダーの構成員]
  星宮 ケイト(ほしみや けいと)/ヴィニエイラ様 - 久野美咲
  鹿羽逸花(しかばね いつか)/プラーミャ様 - 伊瀬茉莉也
  鹿羽吾郎(しかばね ごろう)/ピェーペル将軍 - 広田みのる
  ナターシャ/ウーム教授 - 花澤香菜
  ヤス/アジーン - 鳥海浩輔 (※ヤスの本名は雨角安兵衛)
  ロボ子 - 山崎エリイ
[ナターシャの家族]
  ナターシャの父親 - 後藤ヒロキ
  ナターシャの母親 - 斉藤千和

■ドライバー分析
第4話のメインドライバーは2つ。

①枯れてしまったUDOの大木を世代交代させる(E-G)
②ナターシャが両親の悲しい思い出を振り払う(E-G=F-L)

またサブドライバーとして、

③ロボ子がナターシャを救う((E-G)×2)
④ナターシャとケイトの出会いの説明(P=L-L)
⑤ロボ子が明日汰の料理を食べる(L-F-L)
⑥UDOや西ウド川文明についての説明(P)

などがある。
第4話のメインストーリーは非常に多くのドライバーが緻密に展開されており、一口に説明するのは難しい。ただ、ナターシャの話ということで設計されたのは間違いないだろう。メインストーリーの大枠は、UDOの供給がストップしてしまうという現実的な問題と、ナターシャの過去にまつわる心情的問題の2つから作られている。

まず、ストーリーを牽引するのは、UDOの供給がストップしてしまうという問題だ。これは、ズヴィズダーのエネルギーの供給源がUDOであることを説明すると共に、古代ウド川文明という謎の文明を持ち出す原因にもなっている。形式的には、この問題を解決することが話の筋である(①)。

[緊急対策会議を開くズヴィズダーメンバーたち]

しかし、それよりも重要なのは、ナターシャの心情的問題である。ナターシャに関するストーリーが開始されるのは、冒頭の母親の絵本の読み聞かせのシーンで、これがプロローグになっている。

[絵本より科学に夢中な、小さい頃のナターシャ]

その後、UDO問題の解決の道中、ナターシャが昔の話をはじめるのだが、ここでストーリーは完全にナターシャ側にシフトする。構造的には、メンバーが明日汰、ナターシャ、ケイトの3人なのは、明日汰がナターシャから話を聞くためだ。(その間ケイトには眠ってもらう。)

ナターシャの思い出話の構成は、

①科学大好き、幸せなナターシャ(L)
②突然失われる生活と両親(F)
③両親とはぐれ、闇の中をさまようナターシャ(E、F)
④ロボ子との出会い(G、L)
⑤ケイトとの出会い(P)

という順になっており、ここでナターシャには、両親を失った辛い過去(②、③)や、ロボ子との出会い(④)があったことが分かる。このエピソードで、いかにロボ子がナターシャにとって大事な存在であるかが分かるだろう。一人さまようナターシャにとって、ロボ子は救いそのものだ。(ロボ子が妖精ではなく、ロボット(科学的なもの)であることも親和性が高い。)

しかし、ロボ子が両親を失ったナターシャの心の隙間を埋めたとは言え、ナターシャの心の中では両親に対する気持ちの整理はついていない。ナターシャは今でも、両親に対する愛情を持ち、それゆえの悲しみを背負っている。それが終盤のエピソードに繋がっていく。

そのことが明確になるのが、ウドの大木に現れた過去の亡霊のエピソードである。そこで、ナターシャは根源的恐怖の暗闇の中に、自分の作ったロボや自分を呼ぶ両親の姿を見る。それがどれほどの実体を持つかは分からないが、ナターシャにとってそれは幻想だと分かっていても、大好きな両親に変わりはない。その亡霊の前で、抵抗するナターシャはただの無力な少女に戻ってしまう。

[ここで、科学の何かではなく、妖精の絵本を抱きしめるているという点も面白い]

そして、そこに再びロボ子が現れる。ロボ子はナターシャにとって“現在”の心の支えそのものであり、過去の暗闇を払う力の実体である。
ナターシャは、正気に戻りロボ子に、過去の亡霊を打ち払うことを命じる。しかし、それはもちろん単なるUDO問題の邪魔者をやっつけろという意味ではない。それはナターシャにとって、過去との決別、両親との心の中での別れを意味する。(演出もそれに対応し、切なく、しんみりとしたものになっている。)

[ロボ子(あるいは埋もれた絵本)を見るナターシャ]

[亡霊を撃破したロボ子の後姿]

そして、遺跡からの帰り道、ナターシャはケイトとの出会いを思い出す。(過去の回想では、意図的に伏せられていた部分(⑤)。)ナターシャはケイトに世界征服という夢に付き合わないかと誘われ、それに賛同し現在に至る。ナターシャにとって、ロボ子が絶望から救ってくれた存在なら、ケイトはこれからの道を示してくれた存在だ。

地上に戻ったナターシャ達は、次第にズヴィズダーの日常に戻っていく。その中で、ナターシャの過去について聞く者はいない。しかし、ナターシャの中で、ズヴィズダーがかけがえの無い存在であることはいやと言うほど伝わってくる。UDOの親株事件は、ナターシャの中だけで特別な意味を持ち、それが第4話のメインストーリーであり、視聴者とナターシャが共有するものということになる。

[けん玉をしてみせるナターシャ。その表情は寂しげで、おだやかだ]

第4話は、言葉に表さないけど大切なもの、ナターシャにとってのズヴィズダーを見事に描いたストーリーだと言えるだろう。

■残された伏線

①洞窟と古代ウド川文明の関係とは?
ナターシャの過去のエピソードには、大きな謎がある。それは、両親はどうなったのか?なぜウクライナからウド川に着いたのかなどである。エピソードとしては謎のままの方がいい気もするので伏線かどうかは微妙だが、謎であることは間違いない。

②ウドの大木に現れた暗闇は何?
突然、現れた謎の暗闇。ケイトによると「人類の根源的恐怖を具現化した寄生体」とのことだが、いまいち信憑性に欠ける。こちらも伏線とは言いがたいものがあるが、古代ウド川文明との関係などがひょっとしたらあるかもしれない。

③ロボ子は何者?
ロボ子はナターシャが作ったものではないらしい。となると、ロボ子とは何者なのか?なぜナターシャを助けてくれるのか?などが気になる。UDOで動くこ事から考えると、古代ウド川文明のロボットなのだろうか。

④ケイトは何者?
ナターシャがケイトに初めて会ったのは古代ウド川文明の遺跡のようだ。なぜケイトはそんなところにいたのだろうか。まさかケイトは古代人!?あるいは、飛来した宇宙人という可能性もある。少なくとも、普通のお子様ではない。そもそもケイトは何歳なのだろう。

また、前回に引き続き

⑤ズヴィズダーを狙う謎の組織とは?
⑥ホワイトライトはどういう組織?
⑦ホワイトライトの指揮官は何者?
⑧明日汰の実家は何者?
⑨星宮ケイトに備わっている力の正体とは?

などの伏線が残されている。

■おまけ
今週のベストショットはロボ執事に夢中のケイト様です。

[ばっとらーーーー!!!屈託のない笑顔最高です]

[ケイト、バットラー大好きだもんなああああ(by 逸花)]

■ストーリー詳細

(深夜、ズヴィズダー基地)

P 寝ぼけたナターシャが、基地を徘徊し、明日汰の布団に入って寝る。

(ナターシャの夢)

P ナターシャの母が、幼いナターシャに妖精の出てくる絵本を読んでいる。
P しかし、ナターシャは科学に夢中で、妖精なんて子供だましという。

(夢おわり)

(翌朝)

P ケイト、逸花、吾郎、ロボ子が朝食を食べている。
P 明日汰は食事係に任命されたようだ。
P ケイトが明日汰がけがをしているのに気がつく。

P(回想)明日汰は、ナターシャと明日汰が一緒に寝ているのを目撃した逸花に正拳突きを食らわされたらしい。

F 明日汰は、ロボ子が料理されたUDOを食べていないのに気がつく。
E ケイトに「ロボ子は生UDOしか食べない」と教わる明日汰だが、材料のUDOがもうない。
G そこで、ケイトが明日汰にUDOを取ってくるよう命じる。
P UDOは基地の地下のUDO室に生えているらしい。

(ズヴィズダー基地、地下50メートル:ウド室)

GE UDO室にやってきた明日汰。しかし、突然基地の電源が落ちる。
E UDO室のUDOが枯れる。
P ナターシャによるとえらい事が起きているという。

(ズヴィズダー基地、コマンドルーム)

G ズヴィズダーのメンバーたちが緊急対策会議を開く。
P ナターシャによるとエネルギー源のUDOが無ければ、UDOリアクターからのエネルギー供給が得られず、変身はおろか、基地のステルス機能まで失われてしまうらしい。
E そして、あと24時間で備蓄のUDOが無くなるという。
G UDOの親株に異変が起きたと考えたメンバーは、UDOの親株を探すことに。
P ケイトによると、実はウド川の地下には“古代ウド川文明”があったのだという。

(西ウド川市、地底500メートル:古代ウド川文明遺跡、第13層)

G UDOの親株を探すためにやってきたナターシャと明日汰とケイトの3人が、古代ウド川文明の遺跡を探検する。
P 逸花と吾郎は基地の見張りをしているらしい。
P 歩きつかれたケイトは眠くなってきたようだ。

(ズヴィズダー基地前)

P 逸花が基地の前でにらみをきかせている。
P こっそりスイーツを買いにいこうとする吾郎に、逸花が文句を言う。
P(G)ロボ子に買いにいかせろという逸花だが、吾郎によるとロボ子が見当たらないらしい。

(古代ウド川文明遺跡、第24層)

P 明日汰が眠ったケイトをおんぶしている。
P ナターシャと話す明日汰。実はナターシャはここに以前来たことがあるという。
P ナターシャは昔ウクライナにいたらしい。
P(G)話をしていると遠くで足音がする。

P ナターシャは、自分の子供の頃の話をする。

P ナターシャは子供の頃、ウクライナに住んでおり、科学少女だったらしい。
P 科学の力で変なものばかりを作るナターシャにはあまり友達がおらず、両親はそれを心配していたようだ。

(回想、ナターシャの子供時代)

EF ある日、ナターシャは突然両親に連れられ、家を後にする。
E 両親は妖精の国へ行くという。
E 3人は歩き続け、薄暗い洞窟に入っていく。

EF その後、ナターシャは両親とはぐれ、とても長い時間一人で歩き続けた。

GL そして、ナターシャはロボ子に出会う。

(回想終わり)

G その後、ナターシャとロボ子はケイトに出会い、気がついたら西ウド川にたどり着いていたという。

E 突然、ウドコンレーダーの親株の反応が消える。
P ケイトが起きる。
G 3人は急いで、反応のあった場所に向かう。

(UDOの大木)

E 3人はUDOの親株を発見する。しかし、親株は枯れかかっている。
E さらに、そこに奇妙な暗闇が襲いかかる。
F ナターシャにとって、それは昔の思い出の亡霊に見えるようだ。

G ケイトがUDOの大木のおしべとめしべを発見し受粉させようという。

G ナターシャが亡霊を食い止める。
EF しかし、亡霊の中に両親の姿を見たナターシャは戦うことができない。

G そこに、ロボ子が現れ、ナターシャを窮地から救う。

G ケイトと明日汰がおしべとめしべを揺らし受粉させる。

GF UDOの力が戻り、ロボ子が亡霊を打ち破る。
G UDOの新芽が出る。

L ロボ子は、明日汰の料理を食べて、やってきたらしい。

G 明日汰たちはロボ子に乗せられ、地上に戻る。

(回想)

L 幼きケイトが幼きナターシャに征服を持ちかける。
L ナターシャはケイトに付いていくことを決める。

(回想終わり)

P 基地の周りにUDOが大成長する。
P ヤスはパチンコに行っていたらしい。

P UDOがお土産として販売される。

(つづく)

次回に続く。

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