ストーリー解析ブロマガ

【ストーリー解析】境界の彼方 第11話「黒の世界」

2013/12/17 05:01 投稿

  • タグ:
  • ストーリー解析
  • 境界の彼方
  • アニメ
  • ニコニコ秋アニメ2013

境界の彼方第11話「黒の世界」のストーリー解析を行う。原作未読。→前回 →次回
記事一覧

■評価
★★★ スタンダード


■総評
第11話は、目覚めた秋人が未来の元へ向かうまでのストーリー。特に弥生が説明役となり、秋人を適切に未来の元へ導いている。境界の彼方の討伐という大きな流れはあるものの、内容としては秋人と未来の関係を描いたものである。境界の彼方の妖夢石など、大きな伏線の回収もあり、最終話に向けて弾みをつけたという感じだろうか。秋人と未来はすっかり両想いなので、しっかりハッピーエンドに向かってもらいたい。“境界の彼方”をめぐる事件も、恋愛模様もいよいよ大詰めである。

■基本情報
原作 鳥居なごむ
監督 石立太一
シリーズ構成 花田十輝
脚本 花田十輝
製作 京都アニメーション
->Wikipedia

■登場人物
[主人公たち]
  神原 秋人(かんばら あきひと) - KENN
  栗山 未来(くりやま みらい) - 種田梨沙
  名瀬 美月(なせ みつき) - 茅原実里
  名瀬 博臣(なせ ひろおみ) - 鈴木達央
[伊波家]
  伊波 桜(いなみ さくら)- 豊田萌絵
[名瀬家]
  名瀬 泉(なせ いずみ)- 川澄綾子
[異界士協会]
  藤真弥勒(ふじま みろく)- 松風雅也
[秋人の母]
  神原 弥生(かんばら やよい) - 今野宏美

■ドライバー分析
第11話のメインドライバーは3つ。

①秋人の置かれた状況についての説明(P=F)
②弥生が秋人に境界の彼方や未来について教える(G)
③未来が生きていることを知った秋人が、未来の元へ駆けつける(G=L)

また、サブドライバーとして、

④弥勒が境界の彼方の力を強める(E)
⑤桜が未来の消滅を悲しむ(F)
⑥未来が境界の彼方と戦っている(E)

などがある。
メインストーリーは、秋人と未来の恋愛模様。具体的には、未来の喪失という悲しみにくれる秋人の元に、未来からのメッセージや、弥生からの吉報が入り、秋人が未来の元へ駆けつけるというストーリーである(①→②→③、F-G-L)。未来からのメッセージは、内容はポジティブなものだが、安否の分からない状況では秋人にとって大きな喪失感や悔しさとなったことだろう。その悔しい気持ちを呼応するように、弥生からタイミングよく呼び出しがあり、秋人はその想いのまま未来の元へと向かうことになる。全体的にエモーショナルラインがはっきりしており、ストーリーは分かりやすい。

また、サブストーリーとして、桜が未来を失った悲しみを秋人にぶつけ、それに秋人が応える(未来を取り戻すと約束する)というストーリーもある(⑤、③)。桜もまた未来を想う人の一人であり、何も知らされてなかったところなど秋人と境遇が似ている部分がある。桜にとって秋人は、未来の恋人として強くあってほしい人物であり、それゆえに不甲斐ない姿には腹を立てることもある。それが秋人にとっては激励になっており、秋人をあるべき姿(=未来を救い出す人物)に押し上げている。

一方で、事件としての“境界の彼方”は、未来と境界の彼方との戦い(⑥)や、弥勒のたくらみ(④)などが進行しており、相変わらず全体のストーリーを牽引している。これは、ストーリー全体の枠組みとなっているストーリーだと言える。

全体としては、秋人の心理描写を中心として、最終的な事件解決へと向かうスタンダードなストーリーといえるだろう。

■残された伏線

①弥勒の用意した装置は何?
突然出てきた妙な肉塊。弥勒はそれを「人の憎しみが塊になったもの」という。弥勒はそれを使い“境界の彼方”の力を強化した。この肉塊は何だろうか?
弥勒が3ヶ月もの間、何の手も出さずにきたのは不自然なので、この装置を作るのに3ヶ月を要したということなのだろうか。今まで散々武器に妖夢を吸収してきたので、その最終形と考えるのが自然か。弥勒の武器が元々銃のような武器だったことも、放射性能と一致している。

[弥勒が使用する、禍々しい肉塊]

②“境界の彼方”との決着はどうなる?
秋人と合流し、境界の彼方との最終決戦となった未来。しかし、弥勒の手によって境界の彼方もパワーアップしており、一筋縄ではいきそうに無い。そもそも、未来は3ヶ月もの間戦っており?未来の力だけでは境界の彼方は倒せないだろう。となれば、やはり境界の彼方の一部である秋人が鍵になるのかもしれない。その決着に注目である。

[未来の元に到達した秋人。まさに駆けつけた]

③なぜ秋人の内部に“境界の彼方”があるのか?
今回、弥生は説明役とはいえ、色々なことを知っていることが分かった。秋人の出生の秘密についても当然知っているだろう。その全てが劇中で語られるかは微妙だが、気になるところだ。

[秋人はまだ“きちんと”教えてもらっていないようだ]

また、前回から引き続き、次のような伏線が残っている。

④“境界の彼方”を手にいれるとどうなるのか?
⑤弥勒が回収した“虚ろな影”の使い道とは?
⑥弥勒の背後には誰がいる?
⑦弥勒や異界士協会の狙いは?
⑧桜の鈴はただの形見?
⑨文芸部にはあと2人幽霊部員がいる?
⑩文芸部の機関紙“SHIBAHIME”はどう絡んでくる?
⑪秋人の抱える過去とは何か?

などがある。多少、回収されないものも出て来そうだ。

■補足

①結局、名瀬家は世界を救うことが目的だった?
未来が境界の彼方と共に消えてから、3ヶ月もの間、名瀬家には動きが無かったことになる。どうも名瀬家は本気で“境界の彼方”から世界を救うことを目指していたようだ。となると、構図としては世界を救おうとしていた名瀬家といたずらに混乱を引き起こす弥勒ということなのだろうか。

[公園で秋人に真相を話す泉]

②“境界の彼方”の妖夢石
“虚ろな影”討伐の際の妖夢石は、てっきり泉が適当なものにすりかえていったのかと思っていたが、完全な伏線で実は“境界の彼方”の一部であった。確かに、第4話で鑑定されたにも関わらず、何の妖夢なのかは判明しておらず、何となく謎のままになっていた。見事な伏線である。

[“虚ろな影”討伐時に回収された妖夢石(第4話)]

[夏の世界にあった妖夢石(第10話)。印象的なカットが挿入されている]

[部室にあった妖夢石(第11話)]

■おまけ

今週のベストショットはシリアスブレイカーの神原弥生さんです。

[がしゃーん。どしゃーん。やっちゃんだよろ!]

[耳を赤くする息子を見るためにやってるんですね。分かります]


[しかも、病み上がりに容赦なくドロップキックをかまされる秋人。災難である……]

■ストーリー詳細

G 未来が境界の彼方の世界で戦闘している。

P 病室で目覚めた秋人のところに美月がやってくる。

E 弥勒が謎の物体を前にニヒルな笑いを浮かべる。

P 秋人の病室に、美月と博臣がやってきている。
P 秋人は3ヶ月もの間昏睡状態にあったという。
P 博臣は秋人に未来が消滅したことを伝える。

G 秋人は、不思議な重低音を耳にする。
P しかし、博臣や美月には聞こえない。
P 博臣は異界士としての力が弱まっているらしい。

P 秋人たちは、彩華の店を訪れる。
G 秋人は泉のところを訪ねるつもりらしい。

G そこに泉が出向いてくる。

G 泉は秋人に“境界の彼方”について説明する。
G 秋人は未来について問う。
G 泉は未来について説明する。

F 帰り道、秋人は未来のことを思いだす。
P そこに、桜が待っている。
F 秋人は桜にドロップキックをかまされる。

L 家で、秋人は放置されていた携帯に未来のメールを見つける。
L それは、未来が秋人のところに行く直前に送られたもので、その中には、秋人への想いがつづられている。
P (未来は境界の彼方で激しい戦闘をしている)

E 弥勒が丘の上で怪しい準備をしている。
P 弥勒によれば、境界の彼方は未来の血と融合したことで消滅をまぬがれており、今も未来と戦っているとという。
P 境界の彼方は、未来との戦いのため妖夢や異能の力を引き寄せて使っているらしい。(博臣の力が弱まっているのもそのせい。)

E 弥勒はその力を強化するために、怪しい槍のようなものにエネルギーを込めて境界の彼方に放つ。

E 直後、境界の彼方の姿(空間)があらわになり、妖夢がそれに引き寄せられる。
E 彩華と愛は境界の彼方の方へ吸い込まれる。

G 秋人もそれに気がつき境界の彼方を確認する。
G そこに、「栗山未来は生きている、文芸部室に来い」というチラシが飛んでくる。

G 境界の彼方内部。未来は、秋人の躯を守って戦っているようだ。

G 博臣、美月、二ノ宮、秋人、桜は文芸部室に向かう。
P 妖夢たちはどんどん境界の彼方に吸い込まれていく。

G 文芸部に集まった5人の前に秋人の母弥生が現れる。
P 弥生の母は秋人に、未来が生きていること、境界の彼方と戦っていることを伝える。
P 弥生によれば、部室に置いてあった“虚ろな影”を倒した際の妖夢石は、実は秋人の妖夢(境界の彼方)の一部であり、それを元にすれば境界の彼方へ侵入できるという。

G 弥生は秋人に、境界の彼方の内部にいる未来が作り出した秋人の傀儡を捕まえろという。

P 部室に窓から泉が突っ込んでくる。
G 秋人は未来を必ず連れ戻すといい、境界の彼方に向かっていく。

G 秋人は境界の彼方に侵入し、傀儡の体を手にいれ未来を見つける。
L 秋人は未来をつかまえ「ざまあみろ」という。

(つづく)

次回に続く

→前回
→次回
記事一覧

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事