新書刊行計画 第二章 実作編
◼︎企画とはなにか
・マーケティングと作家の個性は天秤に乗らない
こんにちは、大井昌和です!
もう2015年も2月ということですでに焦り気味の大井ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?新書刊行計画を真に受けて少しづつですが真面目に文章を書き溜めてる大井ですが、竹書房のKくんからはあれから何の音沙汰もありません。・・・それでも書き続けますが!
このあいだの放送で紹介したセイブザキャットの法則。
この本も前半はかなりの量を企画の作り方に割いていました。これは脚本術の本の中ではかなり珍しいと思います。このブロマガの読者さんにも改めてぜひ手元に置くことをお勧めします。
さて、新書刊行計画もようやく第2章。この2章も企画に関する話であります。
「マーケティングと作家の個性は天秤に乗らない」・・・意味がわかりづらいタイトルで反省してます^^;多分ちゃんと本にする時は変えると思いますが、とりあえずは最初に発表した目次の通りに進めていきます!
そもそもマーケティングとは何かといえば、経済学のマクロ的な視点で見る言葉だ。それに対して作家の個性が大事とは言われますが、これは非常にミクロ的な視点だ。
だが漫画制作においてこの相反する概念を両立させる必要があるというお話。
まずマーケティングという言葉を漫画制作の現場においてなぜ口にするのかという問題がある。
マーケティングというのは要は統計の話だ。統計という数学はどの数式を使いどのような集計を行うかで全く結果が異なる。それをただ単にマーケティングという言葉で一括りにする時点であらゆるものが見えなくなる。
では漫画の現場で必要な「マーケティング」とは何か?
今現在の市場調査を行い、最も売れているものを調べることではない。
現場で必要なのは、「未来の市場」で売れているものを知ることだ。つまりはあらゆるマーケティング調査は無駄だということ。
ではなぜ現場でマーケティングなどという言葉が流通しているのかといえば、やはり漫画を制作する現場は文系のコンプレックスがあり、数式に弱いとしか言えない。
出版社の営業が出してくる数字や、今売れているものはただの結果に過ぎない。これは「今の市場」をデータに計算した「結果」であるということは数学的に自明であることがわかる。
では漫画におけるマーケティングとは何かということになる。
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