●ニコ動連載小説『コスプレ少女ルミ』 

『コスプレ少女』ROUTE161  425-428頁  ★モヒカン男

2020/10/17 16:55 投稿

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  • コスプレ
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  • 創作
  • ライトノベル
ちょっと心に傷あるコスプレ少女たちの物語。
【 今までのあらすじ】

コミュ障で友達が出来なかった京都に住む中学生のルミは、イベントで年上の美少女レイヤー滝沢エリカや同じ歳で萌え可愛い人気レイヤーの白銀(しろがね)リンと出会う。
ルミリンの誘いでサバゲ―イベントのお手伝いをすることに。


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07~09年に商業誌の新人賞に応募も落選した「コスプレ少女ルミ」シリーズと「ソニックボイス」の作品を
再編集して、書き直したものです。先に当ブログに掲載していましたが、ルミの一人称形式を改め、
設定(携帯⇒スマホ)修正、加筆しての新装版です。

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【登場人物紹介】                
                     人公の本田ルミ
この春、中学生になったばっかりの女の子。
ゲームオタクでプチ引籠り、コスプレを
きっかけにコミュ障からリハビリ中。
 ツインテールのメガネっ娘のゲームキャラ
賢者のルミのコスプレイヤー。   

 イメージイラストは
 ぽよん様提供。     
                        
                   白銀(しろがね)リン
ルミがイベント会場で出会ったベレー帽が
トレードマークの萌え可愛い女の子。
本名は坂本サキ

天使のリンをイメージしたオリジナル
コス
プレイヤー。
実は「狂犬サキ」の異名をもつ、街の不良からも一目置かれるほどの喧嘩猛者だった。

イメージイラストは なみぞー 様提供。






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 当ブログ内のイラストの著作権者は、各絵師様に有りますので転載等はご遠慮願います。

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   425-428です

 黒田が丸太ベンチから立ち去るのをルミは座ったまま会釈だけでその背中を見送った。
 ほどなくして、モデル撮影を終えたリンが、ルミのもとにやって来た。

ルミちゃ~ん、黒田大佐とな~にお話してたんですゥかあ?
 目を細め、ニコニコした天使スマイルをしているが、言葉の後半をいやらしく引っ張った
言い方でルミに問いかけている。

べ、べつに、たいした話はしてないよ
 ルミは目をそらし、メガネを意味もなく弄り、とぼけてみせる。

 リンは目をそらしているルミに上半身を傾けてその顔を覗き込む。
そして、ルミに並んで丸太ベンチに小さなお尻を降ろした。
 真横にきたリンにじっと見続けられるルミ

ルミが視線を戻し、目が合うやいなや、肩を掴まれ強引に引き寄せられた。
耳元にリンの唇が近づき、少し低めの声でこう囁かれた。

うちの御守りが、どうのこうのと?

ひいっ!
 ルミは声にならないような呼吸音を発した。
 リンのプライベートを勝手に探っていたのがバレていた、その詰問の仕方が心臓に悪い。

うちが返り討ちしそうだとか?

 ガッチリと肩を掴まれているのでルミは逃げられない。

ぜ、全部しっかり聞こえてたんじゃん!

え~え、聞こえてましたですゥよ。
うちの耳は雑踏の中で人の足音を聞き分けられることだって出来るのですゥ

なに、そのチートな能力!  それに聞こえてたクセに、何で訊くのよ

ルミちゃんが、ど~んな言い訳するのかなあと思って。
でも、つまらないトボケかたで期待
はずれだったですゥ

いじわる! 期待にそえずゴメンね!

で、何でうちのことを詮索してたんですゥか?

だって、ここの人達がリンちゃんとどういう関係なのか、よく知らないし、
あたしだけ完全アウェイな感じだし、武田さんとか、妙に仲良かったし……
それに、みんなリンちゃんのこと、どこまで知ってんのとか、凄く気になるだよ!

そんな揉めている最中のふたりに、声をかける男がいた。

やっぱりサキだ。よっ、久しぶりだな

ゲッ、おまえは影山!

 リンが目を丸くして驚く、それ以上にルミそのの風貌に声にならないくらい驚いた。

 サキというのはリンの本名である、リンの本名を知るそのは、赤いモヒカンヘアでライダージャケットの肩にプロテクターを着けていて、まるで世紀末のならず者のような格好だ。

 背が高く、顔にマウスガードをしているので、くぐもった声だが若そうに聞こえた。

雑誌に載っているのを見て、多分おまえだろうと思ってはいたんだが、
やっぱりおまえだったんだな

なんで、ここに居るんですゥか?

なんでって、サバゲ―しに来たんに決まってるだろ
 そう言って、モヒカン男は手にしていたトイガンを突き出して見せる。
飴色した木製の銃床が特徴的なカラニシコフAK47モデルだ。

暴走族の時とおんなじ格好じゃないですゥか? 
やられ役のザコキャラで参加ですゥか?
それにAKは似合ってませんよ、ボウガンにしときなさいなのですゥ

そういうおまえは、さっきから変な喋り方だな、
喉の奥がむず痒くなりそうなアニメ声だし、ひょっとして猫被ってんのか?

うるさいですゥね! うちはもう昔のうちではないのですゥ。
今は白銀(しろがね)リンなのですゥ!

リンは丸太ベンチから立ち上がって、背の高いモヒカン男を下から睨みつけて抗議する。

それ芸名か何か? 
昔の自分じゃないって、つい最近も爆竜連合相手に大暴れして
遊園地一つぶっ潰したって聞いたぞ?

そ、それは、違うのですゥ。
ゆ、遊園地潰すのを仕組んだのは、こ、この人なのですゥ

そう言って座っているルミを指さした。

ええっ、わたしに振ってくるの!

信じられるかよ、そんな中学生の女の子が

うちだって、中学生の女の子なのですゥ!
 そう言って、の膝に蹴りを入れたが、プロテクターが入っているので全く効いていない。

こいつ全身、プロテクターで覆ってやがるから、突き所がないのですゥ ギギギ
 傍目からはオコプンな女の子の仕草にしか見えないが、リンは相当悔しがっている。

それを見透かしてがからかう。
お嬢ちゃん、暴力はいけないぜ

族のおまえが言うな、でっすゥ

 リンモヒカン男がギャーギャーとやり合っている所へ武田がやってきた。

おいおい、揉め事は困るよ
 ふたりの間に割り込み、リンを庇うように背にやるとモヒカン男の眼前に立ちはだかった。

武田は身長こそモヒカン男より頭ひとつ低いが、屈強な元自衛官である。
がっしりとした体格からオーラのような威圧感を放っている。

だが、モヒカン男も動じない、マウスガードで顔を覆っているが、
鬼のような不気味さを帯びた眼光で武田を睨み返している。

誰だ、おっさんは?

自分は武田という者だ。この子と同じチームだ

 ふたりは互いに腕組みして、試合前のボクサーのようにガンを飛ばし合う。

ストーップですゥ

対峙するふたりの狭い間に、リンが体を入れて分け離れさせる。

 モヒカン男に向かってリンが、
この人は元レンジャー部隊にいた戦闘のプロなんですゥよと、武田の素性を話す。

ふっ、ペーパーアーミーのおっさんか……

このガキ! 今、何と言った!

 リン武田の経歴を説明して、モヒカン男を抑えようとしたのだが、
今度は武田が熱くなりだしてしまった。

慌てて、武田の胸にしがみつき、
この人は暴走族のリーダーで、中国武術の凄い使い手なのですゥ!

知り合いなのか?

ええっ、まあ、ちょっと…… 昔の……  言葉が段々と小声になるリン

 リンの知り合いと聞いて、武田も自制する。
 リンの近接格闘スキルを知っているだけに 彼女の交友関係もそれだけ
訳ありなんだろうと察したのだ。

白銀、もうじき準備の時間だぞ

うん、モデル撮影も終わったから直ぐに行きますですゥよ

 武田リンが別に絡まれている訳ではないと判ったので、本部テントへ帰って行った。

 武田が帰るやいなや、リンモヒカン男の胸ぐらに掴みかかり、
コラ、影山! うちの黒歴史が武田さんやルミちゃんに知れちゃったじゃないですゥか!と猛抗議を始めた。

そりゃ悪かったな。ところでそのメガネの子が爆竜連合との争いに加わってたのはマジ?

マジですゥよ~、ルミちゃんは凄いのですゥ
 リンは口の端をあげて、ルミの方を見る。

ええっ、またその話するの! 困惑するルミ

ルミちゃんが倒壊しかけてた建物を見つけてね、そこに大勢を誘い込んで、
ドンっと一気に壊滅させる作戦を考えてくれたのですゥよ

マジかよ……

そう、大成功したのですゥよ

おまえら、何気に恐ろしいことするな
 影山はそう言って、ルミを改めてマジマジと見る。

俺は今じゃ平和だぜ、サバゲ―チーム『解莉羅(ゲリラ)』で遊んでる

族のチームはどうしたんですゥか?

ああ、血の七日間抗争の後、ケガ人が多く出て自然解散したさ

血の七日間抗争!

ルミが大きな声で反応した。突然の大きな声に影山も少し驚いている。

血の七日間抗争は一年前に起こった暴走族どうしの抗争事件で、
リンは小学生ながらそれに参加していた聞いていたからだ。

リンは詳細を語ってくれず、ルミはネットでいろいろ調べもしたが分からず、
ずっと気になっていた話なのだ。

その抗争にリンちゃんも加わってたんですよね?

あう、しまったのですゥ。影山、それ以上は喋っちゃダメですゥよ!

ほう、メガネの子はどこまで知っているんだい? 
参加も何もサキは 狂犬と呼ばれて レデイ―スの四凶の一人だったんだぜ。
 凶は強いじゃなくて不吉な意味の凶な

ウソ、ウソ! 四凶は近藤マリちゃんですゥ。 うちは呼ばれてないですゥ

おまえの姉貴分の近藤とふたり合わせて1カウントされてたんだよ。
そもそも、血の七日間は近藤マリが仕組んで始まったんだ。
そして血みどろの抗争を終わらせたのがこの坂本サキだ

えっ…… ルミは絶句した。

(つづく)
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