●ニコ動連載小説『コスプレ少女ルミ』 

『コスプレ少女』ルミの恋ばな その② 397-400頁  ★処女のヨダレは清いんですよ~

2020/05/02 21:50 投稿

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  • ライトノベル
ちょっと心に傷あるコスプレ少女たちの物語。
【 今までのあらすじ】

コミュ障で友達が出来なかった中学生のルミは、イベントで年上の美少女レイヤー滝沢エリカや同じ歳で萌え可愛い人気レイヤーの白銀(しろがね)リンと出会う。
エリカに誘われてダンス動画を作ったのをきっかけに、東京のイベントに出演したりと
それなりに脱コミュ障しつつある日々を送るっている。
ある日、ルミの部屋で三人はまったりと過ごしていた。
エリカがメールで男とやりとりしていたのをルミが茶かし、リンルミに鉄拳制裁を加えた。

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07~09年に商業誌の新人賞に応募も落選した「コスプレ少女ルミ」シリーズと「ソニックボイス」の作品を
再編集して、書き直したものです。先に当ブログに掲載していましたが、ルミの一人称形式を改め、
設定(携帯⇒スマホ)修正、加筆しての新装版です。

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【登場人物紹介】                
                     人公の本田ルミ
この春、中学生になったばっかりの女の子。
ゲームオタクでプチ引籠り、コスプレを
きっかけにコミュ障からリハビリ中。
 ツインテールのメガネっ娘のゲームキャラ
賢者のルミのコスプレイヤー。   

イメージイラストは
 ぽよん様提供。     
                  


                    滝沢エリカ                
ポニーテールにティアラを着けた
エリカ姫」の
コスプレイヤーで
中学三年生。
イジメによる背中に酷い火傷が
コンプレックス。
リストカットした過去もあるちょっと
ワケありの美少女。
ルミをダンス動画作りに誘う。


                     白銀(しろがね)リン
ルミ
がイベント会場で出会ったベレー帽が
トレードマークの萌え可愛い女の子。
本名は坂本サキ

天使のリンをイメージしたオリジナル
コス
プレイヤー。
実は「狂犬サキ」の異名をもつ、街の不良からも一目置かれるほどの喧嘩猛者だった。

イメージイラストは 海冥 様制作の3Ðモデルより。


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 当ブログ内のイラストの著作権者は、各絵師様に有りますので転載等はご遠慮願います

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   397-400です。

痛たた ……
 リンから脳天拳固をくらい、ツインテの分け目を手で押さえ涙目になるルミ

おふたりさん! さっきから、な~に百合ごっこしてるですウか
うちは怒(おこ)ですウよ!

だってえ、エリカさんがノーコンPさんとラブラブメールしてるんだよ。気になるでしょ
 ルミは腕でヨダレを拭きながら言い訳する。

誰がラブラブよ! ああっ、首にあんたのヨダレがあ!
 自分の首筋を手でぬぐってヨダレに気付く。

ちょっとティッシュ! ティッシュ!
 エリカは慌てて、部屋の端に転がっているティッシュボックスに右腕を伸ばす。

そんなあ、汚いモノでも付けられたような
 シレっとヨダレをつけた犯人が言う。

汚いじゃない! あんたのヨダレよ エリカは顔をしかめて怒鳴った。

処女のヨダレは清いんですよ~

腐女子の唾液は、ちょっと違うと思うのですウ」とリンが突っ込む。

だったら、返してあげるわ!

エリカルミのツインテを乱暴に掴んで引き寄せ、ヨダレを拭き取ったティッシュの塊を
減らず口をたたくその口に押し込んだ。

ゲホッ、ゲホッ
 ルミエリカから何とか離脱し、口からティッシュを吐き出す。

腐女子で悪かったな、萌っ娘め
ルミは さっきからずっと自分コレクション(薄い本)を読み漁ってるリンに声に
ならない負け惜しみを吐いた。

 エリカのメールの詮索をルミは諦めた。
 ふざけて百合ごっこに興じたものの、別に エリカが大人相手に恋することに
邪魔をしようとは思っていない。 
エリカの性格なら、たとえ周りがどんな邪魔をしようが突っ走ることだろう。

相手は遠く離れた東京の人だし、ストイックな関係だ、大人びてはいるが
エリカだって まだ中学生、恋する自分に酔ってるくらいだろう。

むしろ、身近な同世代の男の子でなくて、ルミはホッとしていた、
自分が置いていかれそうな不安があったからだ。

それは極めて自分勝手な理由だとルミも分かってはいた、
自己中なエリカ以上に 自分は自己中な人間だと自虐したのだった。

 ルミ自分の机に戻ると、ゲームを止めて今度はブログを書き始める。
右手でお菓子を摘みながら、左手だけでカタカタと軽やかにキーを叩く。

その様を見て、エリカが訊いてきた。
ねえ、ルミ、前から思ってたんだけどさあ、
左利きでもないあんたの、その器用なキーの打ち方って、一体何処で覚えたの?

リンも知りたいのですウ

 ふたりから訊かれて、ルミは過去を思い出す。

う~ん、最初にパソコンに触った時、左手で打ち込むのを覚えたからかなあ

誰か左利きの人にでも教わったの?

教わったっていうか、真似したんだよ。 ちっちゃい頃にね

ちっちゃい頃って?

小学校に入った時くらいかな
 ルミはブログを書く作業をやめて、ふたりの方に体を向き直す。
 ふと、幼い頃の記憶が彼女の頭の中に浮かび上がり、思わず顔がニヤけさせてしまう。

うふふ 
 宅コスしたオタクが、うすら笑いしている、端から見たら、かなりキモ表情だ。

ねえ、わたしがちっちゃい頃の話、聞きたい?

何よ、もったいぶらずに話しなさいよ!
 あんたの今の性癖が、どういう風に形成されたのか興味があるわ

…… エリカさんは相変わらずせっかちで高飛車だなあ。せめて『聞きたいです』とか
『聞かせてちょうだい』とか言えないのかしらね

 ルミリンから紅茶のおかわりを淹れてもらい、ゆっくりと一口飲んでから話を始める。今のこの家に引っ越してくるまではね、おばあちゃん家に間借りをしていたんだ。
 おばあちゃん家は京都市の北区にあってね、古いけど大きな家で、下宿屋さんみたいな
こともやっていたんだよ。

 三年生くらいまで、そこに住んでたんだ。
 古い町並みだから、高齢化よろしくご近所はお年寄りばっかでさあ、
わたしと同い歳の子がほとんど居なかったから、家の中で遊んでいることが多かったんだ。

 下宿屋さんだったけど、当時、下宿している人は一人しか居なくって、
大学院のお兄さんだった。
 部屋に大きなパソコンを持っててね、自作のゲームとかでわたしと遊んでくれたんだ

ふ~ん、小さい頃に同世代の子と遊べず、ゲームばかりしていたことが、
今のあんたの根暗でオタクな人格を形成したってワケね
 腕組みをしたエリカが、ポニテを揺らしてフムフムと頷きを繰り返す。

ちょっと、ちょっとエリカさん! 勝手に人の精神分析を発表しないでよ

あら、ゴメンなさい

 ルミは 言葉には出さなかったが思った。
エリカさんだって昔、イジメを受けていたのは、その傲慢な物言いが
厄いしたんじゃないの? 絶対そうだよ

 ルミ自分の話を続ける。
わたしはお兄さんの部屋に、しょっちゅう遊びに行ってたんだ。
 下宿は畳部屋でね、お兄さんはコタツテーブルにパソコンやプリンターを置いてね、
いつもそこで勉強していた。

あぐらをかいてパソコン画面とにらめっこしながら 実験データの分析作業をしている
お兄さんの膝の上に座り込んで、遊んでくれと駄々をこねてた。
ゲーム画面に変えてくれるまで、お尻をポンポンとあぐらの中で弾ませてさ

エリカが汚物を見るような冷たい視線で。
そのお兄さん、もしかしてロリコン?

何でそうなるんですかエリカさん!

だって、股間の上で幼女のお尻を弾ませて楽しむ趣味なんでショ

幼女を股間に乗せてですゥか!それはもうかなりの変態さんなのですゥ~
 リンも加わり下衆な表情で非難しきりである。

違うってば! お兄さんは変態じゃないよ!

今も昔もパソコンでゲーム作ってるような人は、ロリコンって相場が決まってるのよ!

ええっ、断言しちゃう! しちゃうの? 
それって、すごい偏見だよ。お兄さんは変態じゃないよっ!

 顔を真っ赤にして、強く否定するルミ
エリカリンがゲラゲラと笑う。
ルミは からかわれているんだと解った、マジになって返していた自分がバカに見えた。

 紅茶の二口目をすすって気を取り直す。
んじゃあ、話を続けるよ。
大家さんであるおばあちゃんからね、お兄さんの部屋に行ってることをよく叱られてた。
『コレ! チビちゃん、学生さんの勉強の邪魔したらアカンやろ!』ってね

訳(関西弁)】『アカン』とは『いけない』という意味。

 ルミは 祖母の声色を真似て話すのだが、身内ネタは他人のふたりには今いち
伝わっていない。
 それでも、声色を交えた話は続く。

それでね、おばあちゃんがこう言うんだよ。
『学生さんの通うてる学校はやな、ノーベル賞をもらった博士をいっぱい出してる
偉い学校なんやで』って。

別にわたしが邪魔をしなくても、お兄さんはゲームを作って、遊んでたりしてたんだけどね。でも、さすがに研究レポートの締め切り近くになると、お兄さんも真剣だったよ

そりゃそうでしょうよ
 何を当たり前の事をと不服そうに言うエリカ

お兄さんは右手で大学ノートやデータのレシートをめくりながら、
その数値を左手でパソコンに打ち込んでいたんだ。
 だから、わたしはキーボードは左手で打つもんだと信じてたよ

なるほど~、それで左手でも打てるのね
 エリカは納得するも、ルミがまたニヤけた表情を浮かべたのを見逃さなかった。

そのだらしなくニヤけた顔は何?  まだ話の続きがあるんじゃないの? 
もったいぶらないで全部白状しなさい。あたし、もったいぶる人嫌いよ!

迫るエリカルミがこう切り返した。
長くなりますよ

構わないわよ。じっくり聞いてあげるわ

 それならばとルミエリカの正面に座り直し、お茶の最後を飲み干すと
長くなるであろう回想を話す準備を整えた。

そう、あれは確か小学校二年生の夏頃だったかな。
わたしはお兄さんの見様見真似で左手だけで数字を打ち込んで遊んでいたんだ。

そしたらね、それを見ていた兄さんが、
『おっ、チビちゃん、結構打てるんだな』

 そう言って、暫く思案した後、チビのわたしに本格的な入力作業を教えてくれたんだ

エっ、子供のあんたに?

慣れたゲームじゃ、互角で戦えることもあったからね
 得意気な顔をするルミに、エリカも『この子ならあり得るか』と思った

(つづく)
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