悲願のリーグ優勝へまたとないチャンスだった。尻上がりに調子を上げ、年末年始には単独首位にも立った。しかし、シーズン後半戦に入ってチームは急失速。なぜまたしても“失敗”の歴史は繰り返されてしまったのだろうか。
■アバウトな戦術と〝規律面〞のトラブル
課題は個の能力に関するものだけにとどまらない。むしろ、チーム戦術のほうがより根深い問題かもしれない。近年はプレミアリーグにもモダン戦術に明るい青年監督が増え、以前よりもアーセナルの戦術の〝粗さ〞が目につくようになった。前線から単独でプレスを掛けたサンチェスが、連動しない仲間たちに不満そうな態度を取るのはもはやお決まりのシーン。だが、これは連動しない選手が悪いわけでも、一人で勝手に走り出すサンチェスが悪いわけでもない。チーム戦術が未熟なだけだ。
セスク・ファブレガスは以前、「アーセナル時代は好き勝手が許されたが、バルセロナではポジショニングを学
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