人生というのは、つらいことや後悔することの連続だよね。
 だけど、実はこの「つらい」や「後悔」という気持ちを、ぼくは自分の人生の中に持ち込まないようにしているんだ。
 それはどうしてかというと、「マイナスの感情は“運”を遠ざける」と思っているからなの。
 例えば、誰かに裏切られたと感じたとき、多くの人は「あの野郎」と怒りを覚えるものだ。
 あるいは、仕事が上手くいかないとき、多くの人は「どうして自分はこんなにひどい目に遭うのだろう」と感じるかもしれない。
 そんなとき、ぼくが真っ先にしているのは、目の前の「言葉」や「気持ち」の解釈を変えること。「ひどい目に遭う」ではなく、「次の『物語』に出会った」というふうに考えてみるの。 
週刊文春デジタル