最近、スーパーのお会計で「セルフレジ」のところが増えましたね。
 私、あれやるの大好きなんですよ。といっても、昨日今日、好きになったんじゃありません。子どもの頃、淡路島に「主婦の店」というスーパーができたとき、私はいつも見に行ってたんです。レジ係のお姉さんが商品を手にとり、タタンとボタンを押すと、「ピッ!」と小気味いい電子音がして、値段が表示される。
 ただそれだけなんですが「カッコええなぁ」と飽きず眺めてましたね。本気で「将来はあのレジ係のお姉さんになりたい」と思ってました。
 それから幾星霜を経て、こんな形で子どもの頃の夢が叶うとは――長生きはしてみるものです。
 というわけで今日も私はご機嫌で「ピッピッ」やってます。 
週刊文春デジタル