「君もいつかは古くなる。常に自分を疑い続け、時代の先を歩み、立派な出涸らしになってくれたまえ」
NHKの朝ドラ「虎に翼」七月五日放送回で、主人公・佐田寅子(ともこ)にこう語りかけた、小林薫演じる穂高重親(しげちか)。寅子の恩師である“穂高先生”のモデルは、民法の法学者で「日本家族法の父」と呼ばれる穂積重遠(しげとお)氏(一八八三~一九五一)だ。だが穂積氏には、ドラマには描かれていないもう一つの顔があった。
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