これ、実話なんですけどね。
 この間、道を歩いていたら、突然、目の前に「チューブ入りのワサビ」が落ちてきたんです。見上げると、カラスが一羽「カァ」と一声鳴いて飛んで行きました。
 拾ってみると、まだ結構入ってます。「持って帰ったろうかな」。一瞬心が揺れましたが、カラスの落とし物のワサビを刺身につけてる自分の姿を想像して、何とかその誘惑を断ち切ることができました。
 最近、人生の“ワビサビ”いうものが分かってきた気がします。 
週刊文春デジタル