ひと頃、私の“高知愛”はかなりのものであった。
十五年前、エンジン01のオープンカレッジで行った時のことである。歓迎パーティーで、まず行なわれたのは、カツオの燻り焼きショーであった。出来たてのカツオのタタキが、これでもか、これでもかと供される。
それまでカツオのタタキを特別おいしい、と思ったことなど一度もなかった。スーパーで買ったものを食べていたからだ。
が、その夜のタタキは衝撃的であった。カツオだけではない。屋内のパーティー会場へ行くと、いろいろな屋台が出ていた。寿司、お饅頭、鶏肉、おそばなど、高知各地の名物を持ってきてくれたのだ。
高知民は人をもてなすことを自分の喜びとしている。お酒が大好きで、陽気で親切。日本で唯一のラテン民族ではないかと思っている。
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