出版社ではないところに勤めている、ふつうのサラリーマン三人と、西麻布のワインバーに行った。
ここは夜遅くまでやっているうえに、カレーやおそばというメニューも多く、値段もリーズナブル。しかも重要なことは、奥に個室があるのだ。
入っていくと、まだ早い時間なのでお客は少なく、カウンターの奥に二人の美女が座っている。
「マリコさんが来るっていうので待ってたのよ」
一人は私のよく知っているテレビプロデューサー、もう一人は超人気女優のA子さんである。彼女とは対談でお会いしたぐらいであるが、お酒が入っていらしたこともあり、とてもフレンドリー。
「マリコさん、またねー」
と名前で呼んでくださり、私は皆に面目をほどこした。
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