野球の言葉学〈緊急拡大版〉投手大谷を潰したエンゼルスの無責任（ジャーナリスト・鷲田 康）

　ロサンゼルス・エンゼルス、大谷翔平投手（29）の右肘靱帯損傷のケガを巡って、所属球団のエンゼルスが揺れている。

　アクシデントが起こったのは現地時間八月二十三日（日本時間同二十四日）に、本拠地・エンゼルスタジアムで行われたシンシナティ・レッズとのダブルヘッダーだった。第一試合に先発した大谷は、打者としても「二番・指名打者」として“二刀流”で出場。投手として初回の相手打線を三者凡退に抑えると、その裏の攻撃では右翼席に特大の四十四号本塁打。本塁打王争いでも二位に十一本差として独走態勢を堅持した。

　だが、異変はその直後に起こった。二回表のマウンド。無死一塁から二十六球目を投げた直後に大谷はグラブを外し、ベンチのフィル・ネビン監督（52）に向けて首を左右に振って合図を送った。