6月29日、アメリカ連邦最高裁がハーヴァード大学などが黒人の入学を優遇していたアファーマティヴ・アクション(差別是正積極措置)を違憲と判決した。それは去年、最高裁が人工中絶は憲法で守られる女性の権利「ではない」としたのと並んで、歴史を大きく逆行させる判決だ。
アファーマティヴ・アクションは1960年代に人種格差を是正するために始まった。この判決で黒人は再び負のスパイラルに陥ることが危惧されている。
違憲判断を下したのは最高裁判事9人のうち6人を占める共和党系の判事。その指揮をとったのは黒人判事クラレンス・トーマス(75歳)。彼はアファーマティヴ・アクションを憎み続けた。
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