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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第027回「人が人の価値を測れるか」

2020/06/25 05:00 投稿

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  • コラム
  • 宇垣美里
 社会評価によって生命の価値が査定され、種の存続こそが至上命令と謳われる、徹底管理された社会。『きみを死なせないための物語』で描かれる世界に漂う閉塞感に、なんだか強い既視感がある。性的マイノリティーを「生産性がない」と侮辱したのはどこの国の政治家だったか。
 人類が宇宙空間に浮かぶ居住施設・コクーンで生活するようになった近未来。限りある資源を有効活用し、道徳的な社会を守るため、いたるところに監視カメラが設置され、人々は契約を結んだパートナー以外とは会話することも許されていない。契約の種類によって、仕事の話しかできなかったり、握手以外の肉体的接触は許されていなかったり。より深い関係を結びたければ契約を更新、二度と話したくないと思えば契約を解除することもできる。狭い社会で生きていく上では便利なこのシステム、人によっては無駄なやりとりの省かれたユートピアだと思うのかもしれない、なんてことに気づいてぞっとした。
 そんな歪んだ社会に生まれた長命な新人類「ネオテニイ」のアラタたち四人は、短命の奇病・ダフネー症の少女と出会ったことで、大きな喪失を味わうことになる。
 

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