死海文書技術研究所

歌愛ユキコンピレーションの話

2014/03/04 16:50 投稿

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shikaimonjoです。

この記事はですね、今は2ヶ月前になりましょうか、C853日目(2013.12.31)のお話です。で、実はその前前日くらいから暇を見つけてはマクドナルドでこの記事を書き始めていて、よっしゃとりあえず「明日いよいよ販売します」までは書いたっ!後は試聴機のこと書いて公開するんだぜイェイ!なんて思ってたら、
結局試聴機の話が書き終わらなくて、そのまま3日目の朝を迎え、とうとうお蔵入りになってしまっておりました。。。
それに、年越した2014年3月4日の今日になるまで忘れていました。
まぁ、いい回顧になるんじゃないですかね。

でも、せっかく頑張って参加してね、今ではそこそこいい感じに皆さんのお手元に行き渡っているようですよ?思い入れはかなりあるし。公開しますよ。実はこんな制作秘話があったよ、とだけ。

Twitter(@shikaimonjo)では何度も宣伝しておりますがしたが、コミックマーケットC85の3日目(つまり明日!この節はご来場ありがとうございましたっ!!!)西お21a「歌愛ユキ保護者会」ブースで販売の「歌愛ユキコンピレーション ユキちゃんの授業参観」に参加しています(公式HP)
私が参加しているのはダーク盤「かえりみち」の6曲目"体育祭"です。また、ぽっぷ盤「おんがくのじかん」の8曲目"one's life in a dream"(作曲:宮野かなた、調声:sekia)のMixも担当しています



ぽっぷ盤でMixを担当した"one's life in a dream"は、仕事の依頼なので、正直場数を踏んでない私としては随分ワークフローを決めるのに苦労しましたね。作曲の方と調声の方が上手いことやってくれてたので、ほぼ周波数の修正無く、音量を調整して素直にMixしました。曲自体も、正統派というか王道のポップソング、と言った感じで、何一つ面倒くさいものはありません。

ただ、ダーク盤の"体育祭"は対極に、私が全てを手がけたとあって、自重せずとにかく好き勝手やらさせていただきました。結果、ものすごく面倒くさいことをやりまくってます。Sony Skysensor5800によるラジオノイズのサンプリング、SuperColliderを使用したVocalのGlitch処理、Puredataでサイン波・インパルス音・ノイズを出力する楽器を作成してのモールス信号やパルスの挿入……。原曲のサティ"Gymnopedie 1"は、実は一度完全に打ち込んだ後で意図的に音程をずらし、Vocalもソプラノとアルトを用意していますし。他にもいろいろやりました。ほぼ、今自分が作れる音楽の中で(私個人としては)全てをつぎ込んだ最良の出力をしようとした楽曲です。

先行公開曲としては"体育祭[Dub Edit]"を公開しました。別バージョンとは銘打っていますが、「かえりみち」収録の通常版と比較するとほぼ別物です。これは、通常版を仕上げた後で、「ちょっと、音を詰め込み過ぎたかもしれない……」と反省した結果、「聴かせたい音を取捨選択して、Dubにしよう。そんでもって、動画として、折角映像も付けるんだし、映像に合わせた楽曲にしよう」と思い、録音した音源はそのままで再編集・再加工を施すとああなりました。
映像については、NHKクリエイティブ・ライブラリーに収録されている、主に子供がスポーツをしている動画の中から選りすぐりを選んだ以外は、全て自前で用意した映像素材です。電球をつける映像では、実際に配線器具を買って、電気的に回路を組んで施工しています(写真)。

※ちなみにこの写真の施工は、「つけばいい」という考えでやったむちゃくちゃな施工なので、絶対に真似しないように。

地球儀もこの通り(マグネティックグローブを使っているので、実は浮いています)。
西沢まどか(Twitter:@mad3oka)さんには、コンピのブックレットで私の曲のページの背景絵を描いてくださったので、それを拝借して原寸(2000×2000)で.jpg出力した後、Glitch Converterにぶち込んで、JPGモードで何枚か、PNGモードで何枚か出力しました。
ただ、JPGモードで出力した画像がいざAdobeAfterEffectsに取り込もうとするとエラー(ファイル形式モジュールは、ファイルを解析できませんでした)を吐き出します。実際、わざと破損させた.jpgファイルなので、仕方ない。
バイナリデータの編集など、いくつか方法を試しましたが、元の画像がさらにGlitchされて使い物にならなくなったり、全く問題が改善されなかったりと随分手こずりましたが、Macだと次の方法でGlitchの模様そのままに保存できました。その方法が写真↓

jpg→png、またはpng→jpg変換専用の空フォルダを作った後、このようにしてフォルダアクション設定の"Image"で設定してやればいいんです。.jpgだと破損して読み込めない画像も、.pngに直すと何故か読み込めるようになります。フォルダアクションで変換するほうが、下手なソフトを使用して変換するよりもはるかに、Glitch処理画像に変質を与えずに変換してくれます。こういうことデフォルトで出来ちゃうMacって優秀ですねー。便利ですねー。実は、Glitch Converterのサイトで"PNGモード"で作成した画像だと、出力したデータが直でAfterEffectsに読み込めます(何でかはよく分かってません)。
夕焼けの動画は、iPad2で、学校の帰りなどの空き時間を利用してロケハンして、いいなと思った風景を、3分間ずっと手持ちの状態で撮ってます。なので、かなり手ブレが目立ちますが、それは愛嬌というやつでしょう。
ま、それを取り込んでAfterEffectsでキーフレーム編集してグリグリ動かしてる時のほうが長かったですけどね!
結果できた動画がこちら↓

点滅が多いので、赤色光を、表現を損なわない程度に減らすよう工夫しましたが、それでもやはり点滅が激しいので、動画を見る際は明るい部屋で離れて見るようお願い致します。
そして、明日いよいよ販売です。西お21aの「歌愛ユキ保護者会」のブースです!本当に、この節はご来場して頂き買って頂いた方々に深く感謝します!!!(大事なことなので2回言いました)

C85の会場に来ると、CDと、こんな感じの試聴機に触れられました。私が28日に東京に来て、材料から工具から全て揃えてサクッと作りましたったやつですね↓(ここまで30日の夜に書いていた)(書き終えられなかったのは100%この試聴機が完成するのが日付越して3日目当日に差し掛かる深夜だったせい。なーにがサクッとじゃこのバカタレ虫!)(時計見ながら「今の時間から宣伝するのか……」って思って一気に萎えたのもあるし)






 自作試聴機です。スマホ用のモバイルバッテリーで動きます。フリスクサイズになっておりまして、実際、フリスク買って、その空きケースを加工して制作しております。



 中身はコレです。aitendoのフリスクmp3という商品です。750円。これ、電子工作とかそういうの一切なしで、電源をUSBでつないで、microSDカード挿せばすぐに使えます。もうこれだけでも、試聴機は80%完成しているようなもん。ただ、フリスクケースに収めるには、フリスクケース自体にちょっと加工を施さなければなりません……まぁ、要は、mp3プレーヤー本体よりも、フリスクの加工にメチャクチャ手間取ったんですね。(しかもロクな宿に泊まらず、ネカフェや、ルノアールや、マクドナルドを転々としながら……)(年末だから工作スペースだって軒並み年末年始休業だし……)

<材料(2個分)>
  • フリスクmp3−−750円×2 = 1500円(初期費用考えなければ、コレと、フリスクだけで終わり、と言っていいくらい)
  • フリスク−−200円×2=400円(ケースだけを使います。私はユキコンピの「ぽっぷ」「ダーク」のコンセプトに合わせて、コンビニでベリーミントとブラックミント各2個ずつ買いました。中身は食いきれなくて結局容赦なく捨てました)
  • microSDカード−−(2GBだと)158円~200円×2 = 約400円(どうせ楽曲のデータなんて2GB全部占領しません。それに今は200円しないで買えます。ここは最安で行きましょう。無論、microSD持て余していれば何GBだろうが出費の必要なし!)
  • USBケーブル(USB2.0タイプAオス⇔miniUSBタイプBオス)−−548円×2 = 1096円(こういうやつです。多分、タイプBオスのケーブルなんて、余っているご家庭も多いでしょうから、そういうのを、短いのでもいいから流用しちゃって構いません。長さなんかイヤホンの方でどうにでもなります)
  • 紙とプリンター−−コンビニでカラープリント、1枚50円(表面に貼る装飾用。カラープリンターがあるご家庭で作るなら、ナカバヤシのDigio MMA41709なんかが、調度よくフリスクサイズです。ただし、コンビニだとこの紙でカラープリントしようとすると当然断られるのであくまでご家庭で、という条件になります)
  • 両面テープ−−約300円(コンビニでカラープリントしたものをこれで貼ります)
  • イヤホン(カナル型ならなお良し。ヘッドホンも可)−−100円~1万超えまでピンキリ×2 = 最安で210~400円程度(本当にピンキリです。フリスクmp3自体、どうせ音質なんて大したもんじゃないので、安く済ませ、かつ、ブースに来てくださる方に対するホスピタリティを考えた品質のものを買ってください。ちなみに私が買ったのはaudio-technicaの色が選べるイヤホン)
  • モバイルバッテリー−−3000円~5000円(5V出れば何mAhでも良い。既に使っているものがあればそれを流用すればよし。スマホ用でも、今はこの大容量で3750円っすからねぇ)
  • カッター−−120円(ここからが怒涛のフリスク加工用道具。フリスクケースを削るのに使います。カラープリントしたお飾りをフリスクサイズに切ったり穴を開けたりする時にも使います。まぁ、ご家庭にならどこにでもあるよね)
  • コング(ヤナセ Petit Kong YWE-PU2)−−1770円(フリスクに穴を開けたり削る道具です。ヤナセのPetit Kongは、言うても所詮安物なので、フリスク加工には十分ですが、パワーはないです。電動ドリル、もしくはいいコングを持っている人はそれを使ってください。ただ、それを新しく買うとなると、8000円〜1万円程度は少なくともかかります)
  • コング専用超硬カッター−−2450円(Petit Kongを買った方は、これがないとフリスクに穴あけ加工が出来ません。元からついてくるダイヤモンドバーではどうしたって役不足です。コング本体よりクソ高いと思うかもしれませんが初期費用だと思って我慢して下さい)
  • 六角レンチ1.5mm−−105円(コレもPetit Kongを買った方向け。カッターの刃を別のタイプに交換するときに使います。元から付属でもちろん付いてきますが、失くします。必ず失くします。失くしやすいです。私も野外で切削中に失くしました(自業自得)。失くした時に慌てふためかないように、1.5mmを予備で買い、失くした時にはこれを買いに行きましょう)
  • 単4電池(4本程度をセットで)−−200~400円(Petit Kong用。パワーが無い上にすぐ力尽きるので2個作るのに4本は要ります……)
  • プチプチ(正式名称:気泡緩衝材)−−0円(基板に下駄履かせる用。わざわざ買わなくたって余ってるっしょ。買い物してればいずれどこかで手に入りますし)
  • 装飾用のデータ、そして作る気合−−priceless
※ちなみに、microSDのカードリーダライターは必要ありません。フリスクmp3自体にそういう機能があります。

 以上です。赤字で示した分(1個作るのに必ず掛かってしまうお金)を足しあわせても、原価としては2個2860円(1個で1430円)初期費用(実際に1から道具を揃える場合)でも1万2千円程度あれば量産体制を作れます。無論、ご家庭に既にあるものがあれば、ぐんとお安くなります。

<作り方>
  1. 次の3箇所を、削ります。

    尖った超硬カッターを装着したコングで穴を開けた後、別の丸っこい刃で周りをガリガリ削るようにして穴を広げます。フリスクケースの材質は思っている以上に硬いです。少し根気が要りました。あと、作り慣れないと、なかなか穴の位置が合わない。どうせ、上にシールを貼ってしまえば下の加工の汚さなんてバレませんけど。


    カッターでゴリゴリ下まで削って、削った跡をコングで綺麗に整えましょう。削ったままだと、最悪ささくれている部分でけがをする恐れがあります。勿論、作業中の怪我には十分気をつけてください。

    最後にプチプチで下駄を履かせれば、加工はおしまいです。ね?簡単でしょう?(まともに1個加工出来るようになるまで3日程度掛かった人のセリフ)
  2. 予め用意しておいたデータ(イラレやフォトショで、70mm×縦33mmに作ればおk)をプリントして、切って、ボタン部分に穴を開けて両面テープで貼ります。シール紙使っている場合はそれをプリントすればあとは穴を開けてやるだけ。
  3. フリスクmp3をケースに収めます。
  4. microSDカードをフリスクmp3に差し込み、お使いのPCにUSBケーブルを接続、フリスクmp3経由で曲データを読み込ませます。ここで注意しなければならないのは、microSDに元からデータが入っている場合、データを全てゴミ箱に移して、完全に削除(空にする)してからデータをぶち込んで下さい。ゴミ箱に移しただけでは、使用中、元々残っていた楽曲データまで読み込まれてしまい、あらぬ音楽を再生してしまうことになります。必ずmicroSDの中身は完全に削除してください。また、目的の楽曲データ(.mp3)以外は何も入れないでください。
  5. それが終わったらモバイルバッテリーをON、USBでつなぎ、さらにイヤホンをつなぎます。
  6. 完成!!!

使い方。真ん中が再生ボタン、左が前曲送り、右が次曲送り、両サイドは長押しで音量調節できます。
加工が面倒臭い、初期費用1万超えというデメリットはありますが、オリジナル、軽量小型、安く量産可能、しかも自由にデコれる自作mp3試聴機ってのは、いいですよ~。コミケやM3なんかで重宝するのはもちろん、普段使いでも十分iPod代わりになります。iPodよりも安いしね。

(……何だこの記事は。ユキコンピの記事なのか、Maker向けの記事なのか……と思えてきたところで)告知。

2014年3月2日(日)開催予定の「VOCALOID PARADISE 関西3」(京都市勧業館 みやこめっせ)に、「キヨテルコンピレーションアルバム制作委員会」(サークルNo.F-01)がサークル参加!そして、なんと、ユキコンピ、こちらで委託頒布しております!是非ともよろしくお願いします!……って、え?これももう終わった?

……

……

本当に、この節はご来場して頂き買って頂いた方々に深く感謝します!!!(大事なことなので3回言いました)



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