広橋 涼『こまごまかいてます』第412回「ラーメン大好き、ひろはしさん」

家から自転車で5分のところに、なんともそそられるラーメン屋さんがあります。古い商店街の裏道を入るとのどかな住宅地と畑が出てきます。そこに一見すると沖縄料理のお店かと思わせるラーメン屋さんはあります。オリオンビールの提灯がぶら下がった軒先には可愛らしいシーサーがちょこんとたたずんでいて、扉はいつも開けっ広げ。外のパラソル付きの席ではお爺ちゃんたちが昼からジョッキで乾杯しています。

カウンターのみの店内ではいかつい店主と、ハッとするほど笑顔がひまわりなお姉さんが額に汗してくるくる動き回っています。祝日ということもあってお客さんは家族連れからおひとり様、年齢も人数もバラバラでした。小さい子たちが大きな器からふぅふぅラーメンをすする姿が可愛かったです。誰が食べても「あぁ美味しい」と笑顔になる、お手本みたいな優しい味わいのラーメンです。