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花咲くいろは突然の夜逃げ、突然の告白、そして突然の別れ――。 今までとは違う自分になりたかったという夢は、急に現実となりました。 私、松前緒花の平凡な日常は1日にしてドラマチックな展開を迎えたのです。 通い慣れた、それでいてあまり愛着のない街を出て、 話したことや会ったこともない祖母の元で暮らすのです。 大正浪漫あふれる温泉旅館・喜翆荘(きっすいそう)。 そこで出会う人たち。 花の芽が地上に出て新たな世界を知るように、 私も、今までとはまったく違う、新しい生活を始めます。 それは辛いことかもしれません。 でも、めげても、くじけても、泣きじゃくっても明日は来るんです。 だからこそ私は頑張りたいんです、そして輝きたいんです。 太陽に導かれるよう咲く花のように いつか大輪の花を咲かせられるように……。
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セキレイ「さぁ、始めようか―― 新しい神話を 可憐な戦記を 奇跡の恋物語を――」2020年、新東帝都にそびえ立つビルの屋上で、一人の男がそう宣言した。それは「鶺鴒計画」の始まりを告げる合図。"セキレイ"と呼ばれる108羽の可憐な戦士たちは、自らの主・葦牙(アシカビ)を求めて人の世へと放たれた――――自らの想いを賭けて、最後の一羽と成る為に。「ごめん、今年もダメだった・・・」憧れの都会に上京したものの、大学受験に失敗したさえない浪人生・佐橋皆人。彼は、やりたい事も無く・親しい友人もおらず・ましてや彼女なんているわけもない、いわゆるヘタレ。 しかもその日、2浪が決定したばかりだった。厳しい現実に、落ち込みながら帰路に付く皆人。 そんな彼の前に、突然、空から謎の美少女が降ってきた。彼女の名は"結"。自らを"セキレイ"と名乗る彼女は、運命の相手"葦牙"として皆人を選んだのだった。「私、皆人さんのために闘います!」そして皆人と結の絆が刻まれたとき、物語は動き始める―― これは、人とセキレイが織り成す、新しい神話 これは、セキレイ達が繰り広げる、可憐な戦記 これは、運命の相手と紡ぎ出す、奇跡の恋物語。 全ては、愛する者と永遠に婚ぐ為に――――――