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望まぬ不死の冒険者「......絶対に、俺は神銀(ミスリル)になる」 その決意を胸に冒険者になって早十年。レントは地道に剣の腕を磨き、知識を蓄え、冒険者組合(ギルド)へ貢献しながらも銅級下位のまま。それでも毎日のように迷宮に潜り、努力を続けていた。そんな中、低位迷宮《水月の迷宮》で未踏破区域を発見するが、そこで遭遇した《龍》に喰われてしまう。 命運尽き果てたと思われたレントだが、何故か意識を取り戻した――最弱の魔物・スケルトンとして。それでも絶望に陥ることなく己にできることを模索するレント。手始めに魔物の特性である《存在進化》を利用して上位の魔物を目指し、人間に戻る道を探すことに。 不死者(アンデッド)となったレントは、再び神銀級冒険者を目指す。
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最果てのパラディンかつて滅びた死者の街―― 人里離れたこの地に一人の生きた子供、ウィルがいた。 少年を育てるのは三人の不死者(アンデッド)。 豪快な骸骨の剣士のブラッド。淑やかな神官ミイラのマリー。偏屈な魔法使いの幽霊のガス。 彼ら三人に教えを受け、愛を注がれ少年は育てられる。 そしていつしか少年は一つの疑念を抱く。 「……この『僕』って、何者なんだ?」 ウィルにより解き明かされる最果ての街に秘められた不死者(アンデッド)たちの抱える謎。 善なる神々の愛と慈悲。 悪なる神々の偏執と狂気。 ――その全てを知る時、少年は聖騎士(パラディン)への道を歩みだす。
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バッカーノ!1711年、大西洋上。 故郷を離れ、新天地を目指す錬金術師たちが悪魔から得たもの・・・・・・ それは"不死の酒"だった。 その酒を飲み、不死者となった者たちには、お互いが右手で"喰い合う"ことができるという奇妙なオマケがついていた。 1930年代のニューヨーク。 その裏社会に生きる様々な人々、マルティージョファミリーの少年フィーロと幹部のマイザー、 ちょっと間の抜けた泥棒カップルのアイザック&ミリア、マフィアのガンドール三兄弟、不良少年のダラスと妹のイブ、 齢200歳を越える錬金術師のセラードと助手のエニスは、それぞれの思惑を持って、互いに関わりのない生活を続けていた。 だがセラードが不死の酒を蘇らせた事により、彼らの運命は複雑に交錯していく―。 そして、そのニューヨークを目指すのは、シカゴ発大陸横断鉄道フライング・プッシーフット号。 偶然乗り合わせた、革命テロリスト「レムレース」のグース&シャーネ、ジャグジー&ニース率いる不良集団、殺人鬼のラッドと婚約者のルーア、 ベリアム上院議員婦人と娘のメリー、不死の少年、謎の車掌に情報屋 etc ・・・・・・ しかしこの汽車に乗っているのは、「人間」だけではなかった!? 伝説の存在であったレイルトレーサー(線路の影をなぞる者:後方の車両から乗客を次々と消し去っていくという伝説の幽霊)まで出現する!?