-
月が導く異世界道中 第二幕かつて両親の都合で異世界へ召喚された男子高校生・深澄 真は、 勇者として魔族と戦うはずだった。 しかし、召喚主である女神から「不細工」と罵られた挙句、 勇者の称号は即剥奪。最果ての荒野に放り出されてしまう。 勇者失格の烙印を押された真は、荒野を彷徨いながら、 自身の従者となった上位の竜種・蜃こと巴や、災害の黒蜘蛛・澪を引き連れて、 異世界世直し行脚の旅を始めた。 道中、様々な出会いと別れを繰り返し、 異世界に蔓延る悪党どもを成敗していく深澄一行。 さらに、女神の気まぐれで巻き込まれた魔族との戦争も乗り越えて、 彼らの旅は学園中立都市・ロッツガルド、 そしてまだ見ぬ2人の勇者のもとへと続いていく! 神と人族から見捨てられた男の 異世界世直しファンタジー第二幕、 堂々開幕!
-
バジリスク 桜花忍法帖忍法殺戮合戦、再び。 慶長の世に起きたる三代将軍世継ぎ争いは、 甲賀、伊賀の忍法殺戮合戦へと飛び火、それは凄惨を極めた。 散り行く花弁たちの中にあり、愛に生きようとした男と女もまた、 儚くも美しく散った――が、しかし。 伝え聞くところ、服部半蔵が継子・響八郎の手によって、つかの間か、永劫か―― 二枚の花弁は生を与えられ、忘れ形見をまた2つ、残したという。 甲賀八郎、伊賀響。 それぞれに父、母に良く似た眼を持って生まれた宿命の子供たち。 時は寛永、太平の世。 忍びはもはや無用の長物、行く末は陰り行くのみ。 “血”と“力”によってなんとかその礎を磐石なものにせんと、 甲賀、伊賀の者達は八郎、響にあることを望んだ。 “契り” ――実の兄妹にして、二人は契りを結ぶ宿命を背負わされていた。 宿命に翻弄され、迷い生きる八郎と、 己の深き真情に従い、愛に生きる響。 二人が織り成す生の先には、未知なる現象“桜花”が生まれ、 其処に乱世の影がにじり寄る…