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魔法科高校の劣等生 追憶編魔法が技術として確立され、約一世紀が過ぎた二〇九五年四月。 魔法師を育成する国立魔法大学付属第一高校、 通称“魔法科高校”に二人の兄妹が入学した。 一人は魔法師として致命的な欠陥を抱える劣等生の兄・達也。 もう一人は完全無欠の魔法師として讃えられる優等生の妹・深雪。 時に恋人同士と間違われるほど仲睦まじい二人だが、 ほんの数年前までは、まるで女主人と使用人のように冷え切った関係だった。 その関係が変わった背景には、ある出来事があった。 三年前の沖縄。 深雪にとって忘れられない出来事によって、二人の心と、その運命が大きく変わっていく。 シリーズ累計2200万部を突破したスクールマギクスの始まりの物語《追憶編》が幕を開ける。
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グランベルム世界中の魔力が消失してから1000年近くの時間が過ぎ、すでに魔法は人々の記憶からもすっかり忘れられていた。 そんな世界で生きる明るく元気な高校生、小日向満月は前向きに暮らしながらも、心のどこかに不安を抱えていた。 自分には何もない――。 勉強も運動も得意ではない彼女は、自分だけにできる“何か”に憧れていた。 夜空の月がやけに大きく感じられた満月の晩。 彼女はもうひとりの月の名を持つ少女、新月エルネスタ深海と出会う。 それは魔法人形“アルマノクス”との遭遇でもあった。 満月の運命の歯車が、軋んだ音を立てて今動き始める――。