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面白かった書籍の紹介①

2018/02/12 22:19 投稿

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初めまして、せいばです。

投稿しているシリーズの更新が滞って久しいのですが、内容を作るのに難儀しているのと、制作時間が取れないので、未だ次の投稿がいつになるか申し上げられません。すみません。

今日は一冊だけ面白いと思った本の紹介をしたいと思います。

吉田元さん著 「日本の食と酒」

紹介したいのは講談社学術文庫から出ている吉田元さん著の「日本の食と酒」という本です。少し地味な題名ですが、日本史全般への歴史感覚を得る助けとなる良い本だと思います。

「歴史感覚」というのは、ここでは「歴史的事実に対して感情移入ができること」くらいの意味で用いています。

この本は全体の半分くらいを室町期以降の発酵食品の解説に使い、残りの半分で中堅公卿山科家の、四代の日記を読む、といった構成ですが、筆者の筆ぶりが絶妙で、地味な内容でありながら一冊を通して妙に面白いです。特に前半分の山科家の日記を読んでいくシーンは、内容の普通さに比して実に面白く、大河ドラマのナレーションを聞いているかのような臨場感、何故か息を呑む面白さは、読んでいて奇怪に感じました。

恐らく食というものは我々の日常生活の分かち難い一部のため、大変現実味を感じやすく、五百年前の人物達の人生を詳細な献立と共に追うことが、普段現実味を感じない過去の人物に拭い得ない現実味を与えるのだと思われます。その上日記を四代分読みますので、70前後の堅物お爺さん、酒飲みおじさん、フリーターっぽい20代酒飲み青年、堅物おじさんと多彩な記者が現れて面白く、人生上手くいかないなぁ……と思ったり、感情移入して記者といっしょに遊山を楽しめたりと、読んでいて実に面白く、応仁の乱の西軍が押し寄せたり、一揆にあったり、火事を間一髪で逃れたり織田信秀に会ったり色んな工事現場に遊びに行ったりと、戦国時代を中堅公卿一族と共に生き抜くドキュメンタリーの観を呈してお勧めできます。

また、時折入る筆者の主人公へのつっこみも面白いです。


後半は室町時代奈良興福寺の日記を中心に発酵食品の製法などを述べていて少し技術的な内容ですが、やはり前半と同じ著者のこと、微妙に面白いです。時折入る僧侶へのつっこみも微妙に面白いですね。




さて、総じてですが、前半の方が面白いですが、全編お勧めです。特に京都と奈良が中心となるので、この二都に土地勘がある方はより楽しめる内容かと思います。この本を読んでから歴史書に奇妙に感情移入が出来るようになったので、大変お勧めの本です。地味な感じの題名ですが、是非本屋の講談社学術文庫の棚から見つけ出してあげてください。



お読み頂きありがとうございました。

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