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ホラーゲーム批評第二十回:サイコブレイク(The Evil Within)

2016/12/29 15:06 投稿

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ちょこちょこと書いてきたこのレビューのシリーズも20回目ということで、今までレビューを避けてきたタイトルと向き合おうと思う。
なお、第三弾まであるDLCに関してはほとんど別ゲーと言えるぐらいゲーム内容が違うので分けて書く予定。



タイトル:サイコブレイク (海外タイトル:The Evil Within)
発売元 :Bethesda
開発元 :Tango Gameworks
発売年 :2014年

ハード :Steam,Playstation3,Playstation4,Xbox360,XboxOne

これがバイオハザー……サイコブレイクだ!

ストーリー
"刑事セバスチャンとその相棒が、凄惨な大量死亡事件の現場へ急行すると、そこは謎に包まれた強大な力が待ち構えていた。他の警察官が次々と殺害されていくのを目撃したその時、何者かがセバスチャンを襲い、意識を失ってしまう。目覚めた場所は、化け物が徘徊し、常に死と隣り合わせの狂気の世界だったが、彼は戦いながらも状況を理解していく。想像を絶する恐怖に直面し、生き延びるために戦う......セバスチャンはその強大な力の陰に潜む謎を解き明かすため、恐怖に満ち溢れた旅に出るのだった。"(""内は公式サイトより引用)

 さて、今回ご紹介するゲームはあの名作サバイバルホラー『バイオハザード』でディレクターを務めた三上真司が再びディレクターとなり、自身が立ち上げたTango Gameworksで製作したサバイバルホラーTPSだ。

ゲームシステム的には氏が手掛けた『バイオハザード4』に近いシステムを踏襲しているぞ。
三上氏はGameWatch内のインタビューでサバイバルホラーとしては『初代バイオ』と『バイオ4』の中間を目指すと公言していたが、実質的にはほぼバイオ4寄りである。

 物語は刑事セバスチャンが仲間と共に精神病院で起こった大量死事件に急行するところから始まるんだが、ゲームを進めるとすぐに悪夢のような世界に囚われてしまう。
そこからは舞台が悪夢のように脈絡なく繋がる世界を旅する事になるんだが、序盤の舞台が田舎の村落なので、ますますバイオハザード4じゃねえかコレ!感が強い。



精神病院で起こった凄惨な事件の謎を解き明かす事が目的……だと思いきや、そんな事どうでもよくなるぐらい目まぐるしく展開が変わる
プレイヤーが置いてきぼりになるほど





 じゃあバイオ4とどういった点が違うのか、さっそくゲーム内容を見ていこう。
ちなみに難易度Survival(ノーマル相当の難易度)準拠で以下は書いていくのでそのつもりでお願いします!

一般人以下の体力を備えたお爺ちゃん刑事セバスチャン

 ゲームを始めてみたプレイヤーはすぐにある事実に気がつくだろう。それは
主人公セバスチャンの身体能力が異様に低い
という事である。

こんな虚弱な刑事がいるかよ!って叫んでしまうほどに初期状態のセバスチャンはあらゆる能力が低く、

2秒走ったら息切れして、敵に囲まれていようがお構いなしにしばらくその場で立ち尽くす。
銃を構えたら手ブレでプルプルして狙いは定まらない。
きちんと狙いをつけても弾はまっすぐ飛ばない。
弾の威力が低いので当ててもなかなか敵が倒せず弾がガンガン減っていく。
なのに弾薬その他の消耗品はぜんぜん数が持てない。
敵のパンチ一発で体力三分の一が持って行かれる。

……とまあこのように、とてもじゃないが現職の刑事とは思えない圧倒的な低性能っぷりがプレイヤーを序盤から容赦なく悩ませてくる。2秒で息切れってアホか!

弾数は最初に拾える武器ハンドガンの初期の所持可能弾数が弾倉6発+ストック10発で、雑魚敵一体あたりにヘッドショット無しの射撃だけで倒すと5~6発かかるので、所持弾数がどれだけ少ないかわかって貰えると思う。

だがもちろんゲーム中にはスキル強化というシステムがあって、ゲーム中で拾えるグリーンジェルというアイテムを使うことで徐々にセバスチャンを強化することができるぞ!


妙な器具付きの椅子で頭を改造されて強くなる主人公セバスチャン
元々が弱すぎるので強化して丁度いい
よせ やめろ!とか言ってるけどすぐに自分から強化を求めるようになる
身体は正直である






 強化内容は身体能力はもちろんの事、武器の性能や弾薬の所持数までも強化で向上する。
弾をまっすぐ飛ぶようにするのにも強化が必要だ。
弾薬所持数が肉体強化で上がるのは謎である。弾やマッチを持っておく筋力が足りないのかもしれない。 武器性能は……なんで上がるんだろうね……?

 強化できるんなら初期が弱くても良いんじゃないの?と思うかもしれないが、セバスチャンは順調に強化していって終盤やっと他のTPSの主人公並みになる程度なので、強くなるというよりは能力の制限が解除される感覚だ。
ただのエンジニアなアイザックさん(Deadspaceの主人公)があの強さなのに、刑事のお前がその程度って恥ずかしくないのかセバスチャン! 聞いているのかセバスチャン!
ついでに一周で手に入るグリーンジェル量では最強にはできないんで、強化項目をしっかり考えないと大苦戦するハメになる。

 確かにホラーゲームでは主人公の性能を制限することで恐怖感を演出するのは常套手段ではあるんだが、このゲームでは恐怖感よりもイライラが勝るレベルで弱く調整されていると感じた。
一応TPSゲーなのに、しっかり頭に狙いを定めて撃ったのに弾が逸れて攻撃されて死!とか普通にあるんで非常に辛い。しかも強化しても完全には着弾点のブレが無くならないので、狙ったのに外れる現象はなくなりません! TPSだよなこれ……?

 おまけにゲーム全体での弾薬の拾得量は非常にカツカツで、バイオ4の武器商人にあたる存在なんていないので弾薬の節約は死活問題なのにこの仕様である。
しかも拾える弾薬の種類はランダム要素が高いので、漫然と射撃しているとボス戦などで有効な弾薬が足りなくなる可能性がある。
アイテムのランダム性って『ゴッドハンド』の時批判されてたじゃん! やめてくれよ!



ゲーム開始直後は本当に何しても弱い
なのに“初期状態でゲームをクリアする”というトロフィーまであるからめんどくさい
ムービーではスタイリッシュな動きを披露するけど、だったらその動きを普段からしろ!






ハンドガンを構えて応戦体勢をとったところ
画面に表示されているレティクル内のどこに
弾が飛ぶかはランダム
これで動き回る敵を撃つんだから、
お祈りしながら撃つしかないことも多々ある




いのちよりもたまをだいじに

 ということで弾薬は一発でも節約しながら進まなければならないが、そこで役に立つのが
スニークキルというアクションである。
セバスチャンはR1を押している間は忍び足で移動することができ、相手に気づかれずに接近することができればスニークキルを行ってナイフで大ダメージを与えることができる。
雑魚敵なら一撃で倒せ、弾薬消費も無いので狙える時には狙っていきたい。



背後からの致命の一撃!
狙える時にはガンガン使っていきたい






 スニークキルは、ある条件下では真正面から狙う事もできる。
そこら中に落ちている瓶を敵の顔面にぶつけて怯ませた時や、フラッシュボルトという後述する攻撃手段で目を眩ませた時には正面からスニークキルが可能だ。どこがスニークやねんって感じだが。
ゲーム中盤からはむしろこの真正面からのスニークキルを積極的に狙っていく感じになる。

 というより、単純にスニークできる敵配置がほとんどなくなる。
後半になればなるほど、急に敵に襲われて全滅させるまで進めないってシチュエーションが多いのでスニーク活用できないっていう。やっぱりバイオ4じゃないか!

 更に弾薬を節約する手段にアガニクロスボウという、弾頭を自分でクラフトできる武器が存在する。
これは仕掛けられているトラップを解除することで手に入る部品で五種類あるボルトから好きな物をつくる事が出来るのだ。
状況に合わせたボルトを使うことで大幅に弾薬を節約することが出来る優れもので、雑魚とボス両方で使える非常に優秀な武器だ。
ボルトには五種類あり
  • 威力が高めで敵を貫通し、コスパが良いハープーンボルト
  • 設置しても直接ぶつけてもいい爆薬を発射する、非常に強力なマインボルト
  • 閃光で目を眩ませて雑魚を足止めでき、スニークキルも可能にするフラッシュボルト
  • コストは高いがボスを足止めしたり、雑魚を氷漬けにして砕けるフリーズボルト
  • 地面に設置でき、電撃で雑魚でもボスでも足止めに使えるショックボルト
と、有効な状況がまるで違うので、限られた部品をどのボルトに割り振るのかの判断力も問われる。

状況に応じてボルトを使い分けて進むのはこのゲームの面白い所であり重要な部分でもある。
あえてボルトを封印して苦境に挑むというのも面白いプレイかもしれない。



強力な攻撃手段アガニボルト
バイオでいうグレネードランチャーポジション
非常に強いが視界を著しく塞ぐのが玉に瑕






ゲーム界最強のマッチ

 バイオハザード4では体勢の崩れた敵に仕掛けられる体術というシステムがあった。体術は全身無敵になりつつ、周りの敵を巻き込んで攻撃することが出来るという非常に強力な攻撃手段で、バイオ4の攻略の要だったといっても過言では無い。
ちまちまと敵の弱点を狙うストレスからプレイヤーを一気にカタルシスへと導く、バイオ4をアクションゲームとして名作たらしめている非常に爽快なシステムだ。

 しかし、バイオ4をほぼ踏襲しているサイコブレイクには体術というシステムは存在しない。
その代わりに登場した体術に替わる攻撃方法。
それがマッチである。火をつける皆さんご存知のアレである。
マッチを一本擦って倒れた雑魚敵に火をつけてやると、敵は即座に炎上して一撃で倒すことが出来てしまうのだ! しかもうまく誘導すれば、周りの敵を巻き込んで燃やして一網打尽にすることだって可能だ。
……可燃性高すぎない? 灯油まみれにでもなってるのかな?
いや、一応なんで敵が火に弱いのかっていう設定はゲーム中でしっかり作ってあるんだけどさ。マッチ一本で次々と敵が燃えていくシチュエーションはさすがに滑稽だと思うんですよ。

 そしてこのマッチ、雑魚戦ではゲーム中最強の武器である。
ハンドガンで走ってきた敵の足を一発撃ってダウンさせてマッチを擦れば雑魚は楽勝。
先述の通りハンドガンは手ブレが酷く、ただでさえ狙いにくいヘッドショットを狙うのは得策ではないのでそういう意味でも足を撃たざるを得ない!
ヘッドショットはクリティカルが出れば一撃で雑魚を倒せるけど、クリティカルは確率でしか発生しないので運が悪いと4~5発当てても敵が倒せないということになる。
その点、ダウンはダッシュ中の敵の足を撃てば確定で取れるし、何より当てやすいのでこの戦法を知らないと弾薬が足りなくなるぞ。

 その代わりといってはなんだが、マッチには所持数制限があり初期は持てるマッチの本数が少ないので、強化するなら真っ先に上げないと辛い項目だ。
ついでにマッチには体術のような動作中の無敵時間は存在しないので、敵に囲まれている時にマッチを擦るのは危険が伴う。まーたセバスチャンのマッチを擦るモーションが無駄にカッコつけるから遅いんだこれが!

 つまり、バイオ4の体術が強すぎるので回数制限や弱体化を加えたのが今作のマッチというシステムというわけ。
間違いなく今作の生命線となる武器なので、じゃんじゃん活用していこう。
でもマッチが最強武器ってなあ……絵的になんだかなあ。


これから毎日敵を焼こうぜ!
ダウンを取れば一撃必殺
拾える本数も多いのでとにかく強い武器
一部のボスにまで通用するので汎用性が高い







そういうわけで、ゲーム的にはスニークキルやアガニクロスボウと言った独自要素はあると言えども『主人公を弱体化して調整したバイオ4』という趣が強い。
ぶっちゃけゲーム的には『バイオハザード4』や『Deadspace』やってたほうが楽しい。

 まあホラーで大事なのはストーリーや演出だから! 次の章からそこらへん見ていこう!

ホラーを寄せ集めて作ったバイオ4の焼き直し

 ストーリーに関して一言でハッキリ言うと
説明下手。
 ただでさえ悪夢感の演出の為に場面がコロコロ変わったりして脈絡がなく、プレイヤーが展開についていくのすら難しいゲームなのに、ゲーム舞台やキャラの背景に関してはファイルに丸投げ。
しっかりと考察しながらプレイしていないと、登場する人物が一体何がしたいのかもよくわからずゲームが終わる。
ぶっちゃけた話をすると、ゲームの中盤までは主人公セバスチャンが特に何を目的にするというわけでもなく、かかる火の粉を払って前に進むというだけなので物語の牽引力が不足しすぎ。
 しかも、DLCを買わないと本編だけでは絶対にストーリーがわからない!
こんなの本編で説明して当然だろ!って内容のDLCで、こういう売り方には反感しか覚えない。
主人公セバスチャンの掘り下げも足りて無いので、感情移入も物語に没入もできず、悪役のルビィクも典型的な悪役で魅力がない。

 そんな状態なのに三上真司流のコメディセンスが要所要所で空気を読まずに炸裂するもんで、俺はここがすごく嫌だった。
ただでさえ物語がまったく見えない中で高難易度にヒィヒィいいながらプレイしているところに、仲間に「眼鏡を落として前が見えないので怪物の前を横切って取りにいってください」とか言われた時の俺の気持ちよ!



知るかボケ!と言いたくなる瞬間
こういうギャグがちょこちょこ挟まる

もっと他に尺を割くところあるんじゃないの?






 じゃあもう物語はわからないと割り切ってホラー演出だけ見たらどうか?
これがもう問題ありまくりというか、個人的にサイコブレイクのここが一番嫌いな所。

 どういう事かと言うと
アイデアを他のホラー作品から持ってきすぎている。

映画で言うと、『ジェイコブスラダー』『シャイニング』『悪魔のいけにえ』
       『貞子3D』
ゲームで言うと『サイレントヒル』『バイオハザード』『アサシンクリード』
あたりの演出を、ほとんどそれとわかるぐらいそのまま持ってきてる。
たぶん俺が気づいてないだけで、探せばもっとネタ元があると思うぞ。



ストレッチャーに乗せられて移動するシーン
ジェイコブスラダーを彷彿とさせる









血の海が前方から迫ってくるシャイニングの
有名なシーンですね










チェンさんことサディスト
悪魔のいけにえもしくはバイオハザード4










貞子3Dの貞子にソックリ
石原さとみ呼んでこなきゃ……










雑魚敵ホーンテッドの初登場シーン
バイオゥハァザードのタイトルコールが
聞こえそう。ギャグの領域。








おめでとう!
さんかくあたまはしかくあたまにしんかした!
馬鹿野郎ォ!なキーパー
こいつもレザーフェイス入ってる







 アイデアをオマージュしたり、他作品からインスパイアされたりするのは悪い事ではないけどもこの作品はさすがにやりすぎ!

 サイコブレイクとして新しい表現に挑戦しようとか、新規のIPとしての存在感を示そうっていう気概がぜんぜん感じられない。
こういう人の褌で相撲を取るような真似ははっきりいって嫌いだ。

ホラー演出もチャプター1を除けば、他はホラー風味のTPS程度になるので、他所からアイデアをもってきてる分演出を頑張るという事も無い。
終盤なんてホラー演出は微塵も無くなるし!

これならもうホラーは程々にしてアクションTPSとしての完成度を目指した方が百倍マシだったと思うんですがね。

意図的な意地悪バランス

 低性能な主人公の性能わかりにくいストーリーどこかでみた演出と、これだけでもストレスフルな作品だが、それ以外にもまだまだストレスフルな要素がてんこもりなのが本作の大きな特徴だ。

 まず画面が見辛いくらいカメラの位置とセバスチャンの位置が近い。周囲の状況確認が難しいレベルで探索がいちいち面倒だし、アガニクロスボウを構えた時は悲惨の一言。この視野でスニーキング要素を入れようとするのは、何考えてるのか全然わかりません。
視界が狭すぎて酔いやすいという声も聞くので、3D酔いに弱い人は注意したほうがいいかも。

 アップデートで解消されたが、当初は映画風にレターボックスを再現しようとして画面上下が黒帯で見えなくなっていた。これが最悪で、倒れた敵や足元のトラップ、落ちているアイテムが全然見えない!何を考えてこんな仕様にしたのか理解に苦しむほど。
アップデート後でもデフォルトの設定はコレが解除されていないのでこれから遊ぶ人は気を付けたほうが良い。



一目瞭然な画面の違い。上がアップデート後。下の状態で足元にトラップが仕掛けられていると見えない。

 更にマップのそこかしこに仕掛けられたトラップの数々。
これは解除すればアガニクロスボウのボルトに転用できるので有用っちゃあ有用なんだけど、あまりにも数が多すぎ&設置場所がやらしすぎ。
ゲームテンポを阻害するほどに設置されていて、イラつき度が高まる。

 その中でもスニークしないで接近すると爆発するっていうセンサー付き爆弾のトラップは、
目押しでルーレットを止めて解除する
っていう意味不明なミニゲームをやらされる。
しかも針が止まるタイミングが意図的に遅延させられていて、かなり早いタイミングでボタンを押さないと狙ったところで針が止まらないクソ仕様。
つまりタイミングをつかむまでに一回は失敗させる気マンマンの悪意ある仕様だ!
失敗したら体力の大半が消し飛ぶので、回復アイテムが貴重なこのゲームでは解除失敗したら自殺してチェックポイントからやり直したほうがいいかもしれない。



なんでこんな仕様にしたのかわからない爆弾
死角によく設置されていて本気でイラつく
難易度が高いと解除が難しい
場合によっては無理に解除するより遠くから
爆破処理した方がいいかもしれない




 追い打ちをかけるかのように、このゲームはチェックポイントの場所が不親切なので、敵を全滅させた後にアイテム探索をしていてトラップにひっかかって死ぬと、敵を全滅させるところからやり直しさせられる箇所がとても多い。

 ミスするとかなり戻される箇所もしばしばで、難所ほどこういう場合が多く何度も同じことをさせられるのが苦痛。
ほとんどの戦闘は走ってスルーすることもできず、敵を全滅させないといけないので面倒さが勝ってきて恐怖感は消えるぞ。

 基本的にはこのソフトは全部の要素がプレイヤーに不利になるように調整されている感がアリアリで、ホラーゲームというよりイラーゲームと言う方が正しいと思いますね。

死ね! 死ね! 今すぐ死ね! すぐ死ね! とにかく死ね!

 そしてトドメと言わんばかりにプレイヤーのストレスをマッハにさせるのが
情け容赦の無い即死トラップ&攻撃だ。

このゲームはもう尋常じゃないぐらい即死トラップの数が多く、また多くの雑魚が即死攻撃をもっている。
少しでも操作を間違えると即死!
対応が遅れると死!
弾が逸れて外れると死!
謎解きミスると死!
罠に引っかかって死!
死! 死! 死!

そんな感じで、開発者はホラー≒プレイヤーが死ぬことと勘違いしてるんじゃないかというぐらい即死することが多い。



チャプター1から即死トラップが牙を剥く
即死トラップの数ははっきり言って異常











即死!










即死!







 これが何をもたらすかと言うと、次第に死に対する忌避感が薄れてきてもはや死んでも何の感慨も湧かなくなる。
それどころか、うっかり体力減らされちゃったから死のう! 弾を無駄撃ちしちゃったから死のう!ぐらいの感覚で死んでやり直しを選ぶようになる。
ボス戦でも怖いと感じるより前に、出会い頭に即死喰らったりするんでもうなんかどうでも良くなってくる。
これはホラー感覚とは程遠いんじゃないかな~?

 そもそもこのゲームは拾える弾薬がギリギリなんで、明らかに弾≫命
なので弾を無駄撃ちしたら死んでやり直した方がマシ! 弾は命より重い!

 で、一回死んだときのロード時間がだいたい20~30秒ほど存在するので、何回も死んでいるうちにロード時間が実際より長く感じてきて、このゲームの事がだんだん嫌いになってくること請け合いだ。

本当に心から開発者が何を考えてこういう調整をしたのか、自分は理解に苦しむレベルなんだけど、クリアするとどんな攻撃を受けても一撃死の悪夢モードが出現するんで、開発者は一撃死が面白いと思って開発してるんだなあって価値観の乖離を感じる。

初見で難易度Survivalに挑戦して、死亡回数二桁以内でクリアできたら上手いプレイヤーだと思います。




初見クリア時のリザルト
この死亡回数だとロード時間だけでも一時間
近くにもなるのか……
計算してびっくりした





総括

 ゲームとしてはそこそこ遊べるにも関わらず、
とにかくプレイヤーをイラつかせるゲーム。

ゲームバランスの調整を大きくミスしてるせいでアクションゲームとしての面白さも損なっているし、ホラー演出もホラー慣れしてる人ほど他作品からの流用が目についてしまう。
サイコブレイクならではのゲーム性や世界観を提示する事に失敗しているし、『まるで駄目なゲームでは無い』にも関わらず、ホラーTPSなら他にもっと面白いゲームがあるから敢えてこの作品を選ぶ意味が無い。
『バイオハザード4』『Deadspace』『The Last of Us』あたりを足して3以上で割ってる感。

ホラー要素に関しても、初見で難易度Survivalだと死亡回数3桁は行くと思うので慣れて全然怖くなくなるぞ。
チャプター1が一番怖いって、それ一番言われてるから。


 せめて操作の快適さだけでも整備されていたら“アクションゲームとしては”万人に薦められるポテンシャルは感じるだけに、調整の方向性が悔やまれる作品だ。

 このゲームの利点と言えば、中古価格が新しいゲームにしてはかなり安いことが多事と、対応ハードがとにかく多いという点。
自分はPS4版を中古で780円という驚きの値段で買えたが、そこまで安くなくとも中古で1000円代では売っている印象。
PS3や箱〇、PCでもプレイできるので、ちょっとしたゲーマーならプレイ環境があると思われるのも手軽でいいかと。

 ただし、プレイ感覚がかーなーり人を選ぶと思われるので、安く買えたからといって楽しく遊べるかと言うとそういうタイトルではない。
このソフトは無料で貰っても遊びたくないって思う人、絶対いる。
まあ好きな人も多いタイトルだし、DLCはもはや別ゲーなんで、DLC目的で買うのもいいかもしれない。

良くも悪くも好き嫌いがはっきり分かれるゲームではあるので、遊んでみるのもありかもしれない。俺はオススメしないが。というわけでまた次回!
次回はDLCのお話。

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