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ホラーゲーム批評第十五回:アローン・イン・ザ・ダーク(Inferno)

2016/04/29 23:35 投稿

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さあ溜まったレビューをじゃんじゃん更新していこう!
今回は伝統のあるこのタイトル。
このゲームプレイしたの去年の十二月なんですけど、なんで今頃記事更新してるんですかね……
あと、このレビューはエンディングの内容に軽く触れているので、気にする人は要注意です。
詳しく内容を書いたりはしてないけどね。


タイトル:アローン・イン・ザ・ダーク
開発元 :Eden Games
発売年 :2008年

ハード :Playstation3、Xbox360

グラフィック重視のこの感じ、とても洋ゲーだなあ!

ストーリー
記憶の一切を無くした主人公、エドワード・カーンビーは気が付くとクロウリー率いる謎の集団に拉致されていた。そのまま処刑されようとする絶体絶命の危機の最中、謎の“亀裂”が人々を襲い始める。混乱に乗じて難を逃れたエドワードだったが、“亀裂”に飲まれた人間は次々と怪物と化し、更に“亀裂”による破壊によってニューヨークは阿鼻叫喚の地獄絵図と化す。
絶望的な状況の中、「光の道を行け」という言葉を手掛かりに進むエドワードを待ち受ける事実とは一体? セントラルパークに隠された秘密とは?




主人公、エドワード・カーンビー。
左目に傷のあるナイスなおっさん。
大槻ケンヂではない。









“亀裂”に飲まれ怪物と化した人間。
元に戻す術は(たぶん)無いので残念だが倒すほかにない。
作中では元に戻そうなんて一ミリも努力してなかったです。




さて、このゲームは数々のホラーゲームに影響を与えた超有名ホラーゲームシリーズ「Alone In The Dark」シリーズの五作目である。といっても、俺はこれしかまだプレイしたこと無いんだけどね……。(シリーズの日本語ローカライズがあまりされてないので)

ゲーム全体をざっくり説明すると、まるで映画みたい、と形容するのがぴったりなゲームで、一人称と三人称を切り替えながら進むホラーアクションアドベンチャー。

といってもホラー要素はごくごく薄い……ってここで扱うタイトルそんなのばっかりだな!
敵が怪物ってぐらいで恐怖演出なんてどっか彼方に置き忘れられてるぜ!

とはいえ映像的にはこのゲームは結構良く出来ていて、チャプター1の冒頭、ホテルから脱出するチュートリアル替わりのシーケンスをプレイするだけで、怒涛の展開とアクション映画のような臨場感のある演出に度肝を抜かれる事請け合いだろう。
グラフィックも2008年水準で言えばかなり美麗な方で、今やっても普通に遊べる。
特に開発者がこだわったというだけあって、炎の燃える様はとてもよく出来ているぞ。

更に音楽も場面に合った盛り上がる曲調なのでサントラが欲しくなる出来。


冒頭からピンチ!ピンチ!ピンチの連続。しかもこの作品は映画では無くゲームだ。操作を誤ればあっけなく死ぬぞ。

アローン・イン・ザ・ダークらしさ(死にゲー)

 さあ、そんな最序盤のとにかく息もつかせぬ展開の中で、プレイヤーはきっと何か気づく事がある筈だ。
それは、
難易度高くね?
ということである。

厳密に言うと難易度が高いというよりは死にゲーというほうが正しいのだが、とかくこのゲームは何かと死にやすい。

足を滑らせて死亡! 火にうっかり触って火だるまになって死亡! 上から降ってくる瓦礫に当たって死亡! 感電して死亡!etc.と、死亡原因は枚挙に暇が無い。
映画の主人公みたいに華麗に危機を乗り越えるなんてやっぱり難しいんだな……。家に引きこもってゲームしてよ……。と思えるぞ。
といっても死んでもリトライは直前からなのでそこまでトライアル&エラーは苦痛にならない方。それに後述する救済策もあるのでアクションが苦手な人でも平気だ! とりあえず先には進める! 進めるだけだが!

 第一、このゲームは敵との戦闘一つとってみても癖があって、ほとんどの敵は通常の物理攻撃では致命傷を与えられないのである。

じゃあどうやって敵を倒すかというと、汚物は消毒・・・・・・もとい火を使って燃やさないと倒せない。
それも、弱点である敵の「体の裂け目」を燃やさないと駄目。

そうしないといくら撃とうが殴ろうが車で轢こうが起き上がってくるので涙目になるし、うっかり燃やせるアイテムを切らしてしまっていると退散するしか無くなってピンチになるぞ。
またこの裂け目の当たり判定が小さくて難しいんだなこれが。




この敵の体の左右に走るのが弱点の裂け目。
ガンガン燃やせ燃やせ!
ぶっちゃけ雑魚が超鬱陶しい。





そこらじゅうにいる雑魚でさえコレ・・・・・・。だが、フィジカルの差は頭でカバーだ!

アイテムを駆使してライバルに差をつけよう!

 この作品の舞台となるセントラルパークには様々なアイテムがその辺に山ほど落ちている。
例えばアル中が置いて行ったと思われる酒瓶があればしめたもの。
酒瓶を相手に投げつけて、敵の近くで撃ち抜けば、たまや!大爆発で相手は大炎上だ!
アルコール度数強すぎだろ……スピリタスかよ……



狙いをつけて可燃性の液体入りの容器を投げ










狙いをつけて銃を撃つと








大爆発!雑魚なら大抵一撃で倒せるぞ!
ただし見た目よりも範囲が広いのでよく
自爆して死ぬ。







とこのように、複数のアイテムを組み合わせて使うことで多彩な攻撃が行えるのが特徴で、他にもスプレー+ライターで火炎放射(ぶっちゃけ対雑魚戦で最強武器)、可燃性の液体+弾丸で
火炎弾、酒瓶+ハンカチで火炎瓶に、火炎瓶に更に粘着テープを組み合わせて敵に粘着する火炎瓶と、幅の広いクラフトが可能だ。



ビッグボスくらいなら倒せそうな火炎放射。
燃費が悪いのが玉に瑕だが、雑魚戦では最強。







ただしこのゲームはリアル志向なので持てるアイテムはジャケットに収納できる分だけと、かなり少ない。
あれもこれもと欲張ることは出来ないので持ち運びには取捨選択が重要だ。
つってもアイテムはドラえもんの四次元ポケットの如く、棚を開けたら無尽蔵に出てくるから気にしないで平気だけどな!
例えば火炎瓶が攻略上必要な場所には、酒瓶が無限に出てくる棚が設置してあったりするので。



露出狂の様にバッとジャケットを開いて持ち物チェック。
自分の使いやすいアイテムを優先的に持ち運ぼう。





また、リアル志向は体力回復時にも表れていて、HPゲージのような直接に残体力を表す物は一切画面に表示されない。その代わり、戦闘で負った傷口を直接目で確認し、救急スプレーで治療するという変わった方式がとられている。
一応、瀕死になると画面が灰色になって知らせてくれたりはするが、持ち物の確認中や治療中もゲーム時間は進んでいるため、非戦闘時のこまめなケアが重要だ。




自分で体中の傷口を探して治療。
なぜか破れた服も治るのですごい。






こういうリアル志向の仕様は、よりプレイヤーを世界観に没入させようという意図が感じられて最初は良いんだけど、だんだん面倒になってきちゃうのは洋ゲーあるあるな気がする。

操作が無駄に複雑である。

 さて、このゲームはやはりというか、この頃の洋ゲーにありがちというか、
操作が非常に煩雑。

どのぐらい煩雑かと言うと、
説明書13ページのうち、操作説明のページが文字でびっちりぎっちり5ページもあるぐらい。

まず単純に行えるアクション自体が多いし、装備品によっては一人称視点と三人称視点でまったく違う動作をしたりするのでややこしく、プレイしてしばらくは頭が混乱する人が多いと思う。自分は終盤でも操作をよく間違えました!
ゲーム中のエドワードの動作はほとんどプレイヤーがやらされるので、そりゃ操作ややこしくもなるわ……



消火器は一人称では消火に。









三人称ではドアを破る道具に。
こういうのが多くてややこしい。







 それにまだFPS/TPSの操作性が手探りで今ほど洗練されていなかった頃なので、視点の回転の遅さとかカメラの動きとか敵の動きだとか、プレイの快適性が荒削りな印象を受ける。
個人的にはカメラの追従の遅さが気になって、軽く酔うし、一人称で雑魚に懐に潜られたり横に回られたりすると苦戦するしで、とても辛かった。
カメラ視点ははっきり言って悪いし、物理演算は妙な挙動をするしでイライラする場面が多いぞ。

ここらへんの操作性の悪さや視点の悪さが、敵の鬱陶しさと死にゲーっぷりに拍車をかけているのもマイナスポイント。

 あとこのゲームのウリの一つに、セントラルパークをリアルにつくったというのがあるんだけども、ただ広いというだけで上手くセントラルパークが活かされていないのも気になる。
例えばパーク内に生存者がいてその人達を救助したりだとか、サブクエストが発生したりだとかそういうことは一切ない。

その代わりにパーク内に出現した邪悪の根と呼ばれる物体を一定数以上燃やして破壊しないと先に進めないっていう、水増し感溢れる強制イベントが終盤に発生し、無駄に広いセントラルパークが憎々しく思えてくる。




邪悪の根。
傍に寄ると視界が歪むのでこんな画像。
一応こいつらを燃やすとエドワードがだんだん強化されるんだけど、強化内容が微妙すぎるので忘れていい。
全部燃やしても特に恩恵は無い。



とても歩いてなんて移動してられないので、ここで登場するのが自動車の操縦なんだが、これがお世辞にも操作性が良いとは言えないのが辛い!
普通に動かすのも慣れが要る上に、
 
このゲームに搭載されている物理エンジンの挙動が非常に怪しく
 
わずかな段差に乗り上げてきりもみ回転をしながらマグナム トルネードですっ飛んで行ったり
ちょっとした地面のでっぱりに謎の正面衝突、大破炎上して焼死!というのがわりと日常茶飯事に起きる。

車は雑魚に対して安全地帯なんてことも無く、車に乗ってて敵に見つかった場合はQ-Beeもびっくりのホーミングジャンプで屋根の上に飛び乗られ、屋根上からぼこぼこに殴られて大ダメージってこともザラ。振り落すことも可能だけど難しいので車を乗り捨てた方が楽。

このように車の操縦は難しいんだけど、ことあるごとに強制イベントで操縦させられるから非常に鬱陶しい。車操縦のイベントは大抵シビアな死にゲー。


ワンミス即死が十分に有り得る車シーン。
チャプター2のイベントは最初の鬼門。
10ミスくらいでいけたら上手いほうかと。
対向車に接触して死!アクセル足りなくて死!
瓦礫に当たって死!謎のスタックが起きて死!
よくわからないけど上空に吹っ飛んで死!
とにかく死ぬ。





これ以外にもガイドが不親切でどこに行ったらいいかわからなくなったり、謎解きがそこそこ難しかったりと、詰まりそうな場面はそこかしこに存在する。
どうしても難しくて進めなかったらどうするか?
開発者が用意した答えはこれだ。

チャプターセレクト使えばクリアしてなくても飛ばして先に進める。



どうしてもめんどくさくなったら、ポーズして適当にシーケンスをスキップすればおk。
開発者の優しさはホンマ五臓六腑に染み渡るでー!





ゲームとはいったい何なのか……
まあ救済策ってことで……。

BADエンディングかBADエンディング、好きな方を選べ!

個人的にこのゲーム最大の不満点はエンディング。
海外サイトが選ぶ『エンディングが最悪なゲーム ワースト10』の第4位にランクインしてるほどで、

薄い
中途半端
後味悪い
と三拍子揃ってる!

映画みたいなゲームを目指して作ってるんだったらせめてそこは力入れて頑張れよ!と言いたくなるような内容で、一応マルチエンドではあるもののほとんど意味のない二択エンドなので興醒め。

途中までは派手なシーンの連続でそこそこ楽しめるのに、
ラストのせいでストーリー重視の人にはまったく薦められなくなっちゃってるぜ!
続編ありきな中途半端エンドも洋ゲーあるあるだよな!

かといってゲーム性も悪くは無いけど高くもないので、ゲーム性重視の人にも余り薦められない……。
決して悪いゲームでは無いんだけど、並よりちょっと下のゲームというような印象かなぁ。
全体的に薄味な感は否めない。

総括

良くも悪くもちょっと前の洋ゲー臭が溢れる一品。
グラは良いけどストーリーも操作性も大味。
深夜や土日の昼にやってるような映画を観るノリでプレイしたらそこそこ楽しめるけど、期待しすぎると駄目って感じのタイトル。
操作性が合えば楽しめるかも知れないし、友達にゲームが上手い人がいたら、その人にやらせて横から見てるほうが面白いかも。

箱〇版よりPS3版のほうが操作性が改善されているという噂なので(箱〇版持ってないので未確認)、買うならPS3版のほうがいいかもしれない。
中古だと大体PS3版1000円、箱〇版500円くらいなので、値段的にはトントンくらいかな?という印象。

是非遊んで!とお勧めはできないけど、無難な出来なので暇ならまあ、といった感じ。
伝統のあるシリーズの一作ではあるのでそういう意味では遊ぶ価値があるかもしれない。

ちなみにシリーズの詰め合わせパックと続編がSteamで買えるんで、残りのアローンインザダークシリーズもそのうち配信でやりますよー。

というわけでまた次回! 次回は・・・・・・アレか……。




↓普段このコミュニティで配信しています。よろしければ。






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