1月11日(アメリカ時間)、ハリウッド外国人記者クラブが主催する第72回ゴールデン・グローブ賞が開催され、映画部門ではルーミーでも紹介した『6才のボクが、大人になるまで。』が最多の3部門を受賞しました(関連記事1/2/3/4)。
受賞が発表される度に流されたのは、予告編でもおなじみの楽曲「Hero」。ギターの音色とどこか寂しげな歌声が気になっていた人も多いのではないでしょうか?
歌っているのはロサンゼルスをベースに活動するフォークロックバンド、ファミリー・オブ・ザ・イヤー。2009年に結成し、2012年に「Hero」を収録したアルバム『Loma Vista』でメジャーデビューしました。
『6才のボク』のおかげで一躍脚光を浴びた4人組ですが、フロントマンのジョー・キーフは過去3年間、自分の家すらなかったのだとか。常にツアーをまわっていたといい、「ツアーがないときはAirbnbで2週間くらい部屋を借りたり、東海岸にいる母に会いに行ったりしていた」と米「ニューヨーク・ポスト」紙に明かしています。
「Hero」で歌ったのは「大人になることに付随する責任に対して、おじけづく気持ち」。「とても生々しい気持ちを書いたから、ちょっと歌うのが怖かった」とキーフが振り返る同曲は、映画のスタッフを通してリチャード・リンクレイター監督の耳に留まりました。
「リチャードには、“この曲は完璧すぎるくらいで、少し核心をつき過ぎているかも”って言われていたんだ。でも、彼はこの曲で突き進んでくれた。うれしかったよ!」とキーフ。劇中では主人公メイソンが大学へ向かう大切なシーンに登場します。
世界中で放送されたゴールデン・グローブ賞の夜、3度にわたって流された「Hero」は、音楽ストリーミングサービスSpotifyで約3000万回再生され、ビルボードのアダルト・オルタナティブ・チャートで1位を獲得しました。楽曲のヒットによりうれしい収入を得たキーフは、初めて自分の家を借りたそうです。
そしてバンドは先週、「Hero」の新たなミュージックビデオを公開しました。そこには楽曲と映画の魅力がたっぷりと詰まっています。
『6才のボクが、大人になるまで。』は全国で公開中。2月に発表される第87回アカデミー賞では、作品賞を含む6部門に挑みます。
『6才のボクが、大人になるまで。』
原題:Boyhood
監督・脚本:リチャード・リンクレイター
出演:パトリシア・アークエット、エラー・コルトレーン、ローレライ・リンクレーター、イーサン・ホーク
©2014 boyhood inc./ifc productions i, L.L.c. aLL rights reserved.
『6才のボクが、大人になるまで。』[東宝東和]
How ‘Boyhood’ saved this band from homelessness [New York Post]