マルチツールナイフの『ビクトリノックス』が発表した時計『I.N.O.X』は、強靱という言葉がピッタリな腕時計です。時計修理見習いの筆者でも、思わず感嘆の息が出てしまったのでご紹介します。
六角形のベゼル(ガラス周囲の枠部)が目を引きますね。時計のケースとともに“鍛造”してあります。
鍛造とは鉄の塊を機械で何トンもの力をかけてプレスしたもの。ナイフと同様の製法です。金属を切削したものと比べて、圧力によって金属のなかに空洞が出来にくくなるので、金属がとても硬くなります。
「総重量64トンの戦車に複数回下敷きにする」強度テストにも耐え抜いた強度になっているとのこと。
ちなみに鍛造されたケースは多少キズがついても、研磨することによってピカピカになります。プレスのための型が必要になるので、時計ブランドでも“鍛造”でケースを製造するブランドは多くはありません。
オーバースペックと言えば男子のが愛する言葉の一つでもあります。通常の使用では考えにくい耐衝撃テストもクリア。こんな風にコンクリートをぶち抜いてもへっちゃら。
こだわりは外装だけではありません。文字盤に立体感を出して高級感を出す“植字(インデックスを別パーツにして文字盤にプレスしてくっつける加工)”風に加工もなかなかスゴイです。通常の製法とは異なり、こちらは1枚の鉄盤をプレス成形したものだそうです。かっこいい。
裏蓋はスクリューバック式で水が浸入しにくい構造に。ストラップもラバーなのでフィット感は良さげです。200メートル防水。
付属品のシリコン・ナイロンバンパーを付けたところ。エクストリームスポーツに挑む時には付けておきたいですね。
ムーブメントはスイスのRonda社のクオーツを搭載。直径は43mm。定価は7万2千円(税別)だそうです。
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I.N.O.X [VICTORINOX]
Victorinox Swiss Army INOX Watch Review [A BLOG TO WATCH]