興味深いのは、CPIがセールスポイントにしているのは有機ELディスプレイではありません。彼らの目的は燃費の向上にあるのです。軽量な機体は燃料消費が少なく、結果としてCO2排出も減らせます。CPIは以下のように述べています。
1%の重量減は、およそ0.75%の燃費改善につながります。あなたが減量しても、燃料節約につながります。燃費改善はCO2排出量の削減と、事業費低減につながります。企業だけでなく、誰もが利益を得るのです。
考えてみれば、せっかく空の上を移動しているのに、下に広がる世界を小さい覗き穴からしか見れないのはもったいないことです。有機ELディスプレイを窓のかわりにすれば、乗客はこれまでと比べ物にならないくらい広い空を見ることができるでしょう。
有機ELディスプレイは薄く、軽量で、曲げることができます。客室の壁面と天井に敷き詰めることで、外の風景(機外の広角パノラマカメラで撮影された映像)を150dpiの解像度で表示できるでしょう。CPIの予想によれば、このような大型の有機ELパネルを生産するのに必要な技術は、およそ5年以内に実現可能とのことです。航空機への導入は、専用に造られた窓のない機体の導入とあわせて、さらに時間がかかるでしょう。
それまでは、「窓側の席」を楽しみましょう。詳細が知りたい方は、こちらをご覧ください。
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「窓側の席」さようなら。有機ELディスプレイを活用した近未来型飛行機のコンセプト /(Conyac)ライフハッカー[日本版]