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「共感」することから、クリエイティビティが生まれる

2014/10/15 20:30 投稿

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10月6日、アメリカのロサンゼルスにて、クリエイティブカンファレンス「Adobe MAX 2014」が開催されました。

その基調講演2日目のスピーカー、世界85カ国を旅して写真を撮る著名なフォトジャーナリスト、アミ・ヴィタール(Ami Vitale)さんの言葉はとても力強いものでした。

世界中の紛争地域や貧困にあえぐ国、宗教的影響が強い国などに行き、美しくも力強いだけではない写真を撮影するアミさん。彼女の写真を見れば、その背景にある「ストーリー」を感じることができます。


Photo by Adobe MAX

彼女のクリエイティビティのインスピレーションは、どこから来るのでしょうか。


Photo by Ami Vitale

インドとパキスタンの国境付近、紛争が絶えないカシミール地方でのエピソード。

アミさんは巡礼者と一緒に、カシミールの山を裸足で登っていました。とても寒い夜なのに、荷物をポーターに盗まれてしまい、彼女にはその時着ていた衣服と持っていたカメラしか残されていませんでした。しかし、アミさんは悲観的になることなく、きっとこれ以上悪くなることは無いと考えたそうです。

すると、巡礼者達は彼女にブランケットを貸してくれ、食べ物も分け与えてくれたのだとか。

「この経験はかけがえのないもの。少しの痛みと少しの苦しみから、共感が生まれる。そして共感は素晴らしい写真や素晴らしいストーリーの鍵となる。これはクリエイティビティの源なの。」と、アミさんは語りました。

カシミール地方は、世界で一番美しい場所なのに、ずっと紛争が行われている場所です。軍が使う華やかな船は、本来、ハネムーンに使うためのもの。

勇気を持つこと、その人のストーリーに共感して感情移入すること。そうして初めて、ストーリーを語ることができるのだそうです。

時にはパンダに仮装だってしちゃう。

そうすることで動物とだって心を通わせることができるのだそうです。

恐れることなく新しい世界に行き、新しい道具を学ぶこと。それがストーリーを伝える上で大切なことだとアミさんは言います。

「狭い視野はあなたのクリエイティビティを殺す。」そう、力強く語りました。

フォトグラファーとしての「クリエイティビティの源」について一貫した彼女の話を聞いた人々は、必ず何かのインスピレーションを受けたはず。私もそのひとりです。カメラのスペックばかりを気にすることなく、「ストーリー」に共感し、その風景を切り出して「伝える」こと。極めて本質的なことを、改めて学んだのでした。

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