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京都でポートランドについて語りあったよ

2014/08/20 18:00 投稿

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わたし、ルーミーキュレーターでコーヒーロースターの中村が、これまで何度も訪れてはお気に入りのアイテムを見つけている京都市下京区の雑貨店「Buddy tools」。

「あなたと、あなたの相棒をつなぐ店」というホームページにある言葉の通り、ずっと使いつづけたくなる一品と出会えるお店です。




いまから数か月前、その店をはじめて訪れたとき、奥の小さなレジスペースにいた佐藤史章さんとなんとなく交わした会話がすべてのはじまりでした。

(中村)「これらの品々はどこで手に入れてくるんですか?」

(佐藤さん)「いま並んでいるものは北欧で仕入れたものが多いですね。でも、今度アメリカに行ってきます。」

(中村)「アメリカですか。どの町ですか?」

(佐藤さん)「ポートランドという町です。」

オレゴン州ポートランドといえば、以前こちらの記事でも紹介したように、わたし自身も昨年旅をして魅了されてしまった町です。

「それは楽しみです!帰国されたらまた来ます。」と言って店を後にしました。

しかしその数日後、わたしの頭の中にはひとつの想いが。

「ポートランドに行くのであれば、現地の最新の話がききたいな。それと、またポートランドのコーヒーが飲みたいな。」

そこで、思い切って佐藤さんにメッセージを送りました。

「帰国したら一緒にポートランドに関するイベントをしませんか?現地で仕入れてきたグッズと、ポートランドのコーヒーについて語るようなイベントを。」

するとすぐに佐藤さんから返事が。

「いいですね!やりましょう!昨年ポートランドに滞在していたアメリカンベイキング教室をしている方がいるので、その方にも参加してもらいましょう。」

話はトントン拍子に進み、ポートランド経験のある京都の3ショップ「Buddy tools」、「Kathy’s Kitchen」、「大山崎 COFFEE ROASTERS」によるトークイベント「PORTLAND TALK with GOODS & COFFEE & FOOD」が7月19日に開催されました。そのときの様子をお伝えします。

当日、会場のBuddy toolsは超満員、すごい熱気。

イベントの冒頭は、佐藤さんよりポートランドの簡単な紹介と京都とのデータ比較。

「ポートランドと京都って人口密度や家賃相場などの数字がわりと近いんです。ただし、平均年齢はポートランドの方が10歳近くも若くておよそ36歳!ポートランドは若い人が多いという印象は本当のようです。」

さて、続いては各ショップからのポートランドの体験談。

まずはBuddy toolsの佐藤さんから。

今年の6、7月にポートランドに8日間ほど滞在し、ポートランド中のショップや工房から約170点ものアイテムを仕入れてきたそうです。





(写真提供: Buddy tools)

「工房などを訪れると、みんなわざわざ作業を中断して親切に工房の中や作品を紹介してくれるんです。それに、作品作りをはじめたばかりのアーティストであっても堂々と自分はアーティストだと言っている。
そんな自由が雰囲気が、この町に若者を惹きつけ、クリエイティブな活動がどんどん生まれているように感じました。まるで町の人みんながアーティストやクリエイターのようなんです。」




続いてはKathy’s Kitchenのキャシーさん(日本人です!)。

キャシーさんは昨年3月に数日間ポートランドに滞在したところ、その魅力に取り憑かれてしまい、同年10月にふたたび訪れ、今度は5週間滞在したそうです。

滞在中とにかく町を歩きまわっては色々なものを食べ、またファーマーズマーケットで食材を買って来ては、自分でお菓子や料理を作って友人に振る舞ったりしていたそう。





(写真提供: Kathy’s Kitchen)

「お気に入りのお店は、小さなお店であっても自分達で食材をファーマーズマーケットや農家から調達して、料理やケーキを手づくりしているお店。
朝一番にお店に入ると「今日も来たのかい」と言って焼きたてのパンやケーキを出してくれる、そんな居心地の良い雰囲気を持ったお店がポートランドにはたくさんあるんです。」




最後はわたし、大山崎 COFFEE ROASTERSの中村の番。

わたしは昨年の4月にポートランドを訪れ、コーヒーショップを中心に有名店や地元の方に聞いたオススメのショップなどを回りました。





(写真提供: 大山崎 COFFEE ROASTERS)

「ポートランドはその小さい町の中にたくさんの焙煎所をメインとしたコーヒーショップがあって、町を歩いているとあちこちからコーヒーを焼く香りが漂ってくるんです。
そして、お客さんはロースターが焙煎しているのを間近に見ながらコーヒーを楽しむことができる。焼くのも淹れるのも、すべてお客さんと共有しているイメージです。淹れ方についてもドリップの途中でコーヒーの粉をかき混ぜたりと、日本のカフェではあまり見かけない光景があるのも面白いですよ。」




さて、イベント後半ではキャシーさんが焼いてくれた「ブルーベリークリームチーズマフィン」をいただきながら(また食べたい!)、ポートランドのコーヒー飲み比べを行いました。

佐藤さんがポートランド滞在中に3つのショップ(STUMPTOWN COFFEE ROASTERS/Courier Coffee Roasters/Heart Roasters)からそれぞれオススメの豆を購入したところ、なんとすべてのショップのオススメが「エチオピア イルガチェフェ」のシングルオリジンだったというから驚き。独特のフレーバーが日本でも人気のコーヒーです。

これに大山崎 COFFEE ROASTERSの同じく「エチオピア イルガチェフェ」を加えた4種のコーヒーを飲み比べてもらいました。




みなさん、同じ産地のコーヒーでもロースターによって大きく香りや味わいが異なることに驚いていました。そして、どのコーヒーにもそれぞれの美味しさがあることを楽しんでいただけたようです。

最後はフリーディスカッション。

会場が京都ということで、自然と話題は「京都とポートランドの共通点」へ。

わたしを含めたポートランド経験者からは、町の規模が比較的小さいことや、その町が好きで各地から人が集まってくることなどがまずあげられました。

そしてその結果として、企業ではなくアーティストやクリエイター、個人商店など「個人」の存在感が大都市と比べて大きくなり、町のクリエイティビティーを高めているのではないかという議論が生まれました。

ルーミー編集部も主催したこちらのイベントをはじめ、ポートランド関連イベントはいま各地で開催されています。そんな中、歴史と伝統に基づくモノづくりに加え、新しいスタイルでのモノづくりも次々と生まれているクリエイティブな町「京都」で、ポートランドについて語り合えたことはとても刺激的な体験となりました。わたしたち主催者も、参加してくださったみなさんも、何かしらこれからの京都や地域における暮らし方・働き方のヒントを得られたのではないでしょうか。

写真撮影:中村まゆみ(大山崎 COFFEE ROASTERS)※提供写真を除く
トップ画像(フライヤー)デザイン:岸本敬子

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大山崎 COFFEE ROASTERS

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