「少年の成長を描く」、これは映画のテーマとしてはとくに目新しいものではありません。
でも、スクリーンに登場する少年が本当に成長していくとしたら。
「スクール・オブ・ロック」や「ビフォア」シリーズなどで知られるリチャード・リンクレーター監督の新作「Boyhood」は、フィクションでありながら、12年の歳月をかけ、ひとりの俳優で少年の成長を描くという手法で撮影されました。
シングルマザーの決断により引っ越すことになったメーソン少年(エラー・コルトレーン)たち家族。彼らのもとに、ながく姿を見せなかった父親(イーサン・ホーク)がアラスカから突然帰ってきます。
一般的な撮影方法では、少年時代は子役が、大人になってからは大人の俳優が演じます。
この作品では、長年にわたって何度も撮影し、ひとりの俳優がひとりの人物を演じることで、リアリティーのある映像を作り出しました。
監督のリチャード・リンクレーターはこの作品により、今年のベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞。映画製作者が映画で追究するものはそれぞれですが、妥協せずに生み出された作品には力が生まれますね。
米国では7月11日公開予定。日本での公開が待ち遠しいです。
Boyhood – Official Trailer[YouTube]
‘Boyhood’ trailer glimpses Richard Linklater’s 12-year odyssey[Los Angeles Times]