前編に続きまして、おススメ3作品目です。
大きな高滝湖に囲まれた市原湖畔美術館。
Photo by Yoshinori Kamei
アルフレド&イザベル・アキリザンの「積載:プロジェクト・アナザー・カントリー」。渋谷ヒカリエで開催直前展を見た時から注目していました。吹き抜けの空間に大胆にもボートを逆さまにし、その下に子どもたちや、ワークショップに参加した人の思う段ボール製の「理想の家」を積み上げた作品です。
よく見ると、「日本」や千葉名産の「梨ジュース」といった文字や梯子やのぼりまで作られている家まで! ひとつひとつにも個性があり面白い作品群。
Photo by Yoshinori Kamei
その後移動した会場、IAAES(旧里見小学校)は、2013年3月に閉校になった小学校。大人から子どもまで農業、健康、スポーツなど多方面に学べる場として活用されているスペース。ここでは、カフェやファーマーズマーケットのスペースもあります。
Photo by Mutsumi Sato
滝沢達志「おかしな教室」。学校に禁じられていたお菓子を廃校になった教室中に埋め尽くす作品。ふんだんにチョコレートやキャンディーなどがデコレーションされています。なかでも、パイナップルアメのシャンデリアは圧巻。個人的には会期終了後、お菓子はどうなるのだろう?と思っています。
Photo by Yoshinori Kamei
最後に、1日限りの作品でしたが、「キネマと音楽の夕べ」。
現代の映画は音楽も台詞もついていますが明治から昭和初期にかけては、まだ音声がなかったので、弁士の言葉と音楽や効果は劇場で行われていたそう。今となってはライブで感じられるなかなか豪華なセットだと思いますが…。
今回、そんなスペシャルな無声映画ショーを、舞台、映画など幅広い分野で活躍する音楽家3人と無声映画界若手の鬼才、活動弁士・坂本頼光、「音楽家×活動弁士」がコラボレーションで魅せてくれました。
『子宝騒動』、『無理矢理ロッキー破り』、『血煙高田馬場』、『ジャックと豆の木』
子どもの日にふさわしいラインナップ。どの作品も面白く、木造の白鳥公民館は大きな笑いに包まれた2時間でした。
終演後、有名な地元のマダムボランティアの方や、市役所の方とも小湊鉄道の中で、にぎやかに会話を楽しみながら帰路に着きました。彼らの地元に誇りを持っている気持ちが十二分に伝ってきて、人とのつながりやコミュニケーションもアートだと改めて感じた1日でした。
最後にもう1作品。私は観るチャンスはなかったのですが、実際に運行している小湊鐵道の車両内で行われるスペクタクル、指輪ホテルの『あんなに愛しあったのに~中房総小湊鐵道篇』。地元の風景や人を巻き込んだ内容で評判が高いです。前売り券は完売していますが、当日券のチャンスはあるかも?
少しでも面白そうと思った方! 電車・バス・マイカーなどで東京からアクセスしやすいので、おでかけにいかがでしょう?
Photo by Tomoko Hirayama
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