彼の名前はSuli Breaks。スポークン・ワードの活動をしているアーティストです。
スポークン・ワードとはなにかというと、活字で楽しむ詩ではなく「声で語られる詩」を前提としたパフォーマンスアートの一つ。作者自身が声を出して「言葉」にすることに重点が置かれています。
そんなスポークン・ワード界に、最近一人の天才が現れたと話題になったのがSuli。ロンドンに住んでいる普通の青年です。
「Why I Hate School But Love Education(学校は嫌いだけど、勉強は大好き)」のタイトルが付けられたこの動画は、Youtubeを通して同年代の若者たちだけでなく、多くの大人たちの心を捉え、イギリスのみならず英語圏の国で爆発的な人気となります。
現在、世界中を旅しているSuli Breaksは、2月27日〜3月4日まで日本に滞在していました。その弾丸スケジュールの合間をぬって、なんとルーミー編集部にまで顔をだしてくれたのです!
まさかのニャンニャン写真! メイド喫茶に行ったのですね…。
Suliが日本に立ち寄った理由は、ジュール・ヴェルヌによる古典的冒険小説「八十日間世界一周」になぞらえた「現代版八十日間世界一周」に挑戦しているため。1月末から始まったこの旅、日本は8ヶ国目になるそうです。
彼は、次のスポークン・ワードのアルバムを制作するにあたり、世界中の「様々な声」を反映させたかったそうで、そのためにも実際に世界を見てまわることにしたそうです。1872年に発表された小説「八十日間世界一周」と同じ、八十日間を2000ポンドの資金で。
—日本の印象はどうですか?
「ロンドンにすごく似てる街。ファッションが刺激的で、みんなが履いているスニーカーがかっこいい。東京だけの滞在だけど、銀座、皇居、浅草、渋谷、あと新宿のロボットレストランにも行ってきたよ! 今回は日本という国を実際に見ることが目的だったけど、もし次来るときは大学でパフォーマンスがしてみたいな」
30分ほどの雑談にも関わらず、笑顔で受け答えをしてくれたナイスガイという印象。彼の旅の様子は公式サイトでも確認することができます。
言葉の持つ力を天才的に引き出すことができるSuli Breaks。しかし、日本人にはやはり「言葉の壁」がかなり大きな問題。英語がもつ「シンプルでストレート」な表現だからこそ強く伝わるのも事実です。
「もし僕のYoutube動画を翻訳してくれる人がいたら、いつでも連絡してほしい」
そうコメントを残し、次なる国「中国」へと出発したSuli。彼の活動に翻訳者として参加してみたい方は、彼のサイトのメッセージフォームからぜひメッセージを送ってみてください。