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コーヒーで染めた糸で織る!京都の伝統工芸「つづれ織り」の世界【後編】

2014/01/12 20:00 投稿

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天王山のふもとの小さな町大山崎で、伝統工芸「つづれ織り」の職人をされている河野茂さん、淳子さんご夫妻への取材でのぞき見た「つづれ織り」の世界。

コーヒーで糸を染める行程を紹介した前編に引き続き、今回はいよいよ実際に「つづれ織り」を行う行程をご紹介します。



まずは、そもそも「つづれ織り」とは何か?

つづれ織りは古くは海外より伝来し、江戸時代中期以降に一般に広まったと言われています。

その特徴は、縦糸を強く張り縦糸が見えないように織り込むことで、すべての模様を横糸だけで表現することです。



たたみ一畳ほどの織り機に縦糸(上の写真の白い糸)を張り、足元にある2本の踏み木を交互に踏み、縦糸一本づつを交互に上下させてその間に横糸を通して織り上げていきます。

絵柄を描くためには何本もの横糸を用意し、縦糸一本一本をカウントしながら編み込んでいく必要があります。熟練した技術と忍耐力を要する作業で、複雑な絵柄の場合には一日織っても数センチしか進まないこともあるそうです。

大作の場合には製作期間が数ヶ月におよぶこともあります。



織り手からは裏面が見えているため、ときどき鏡を使って正面から見た絵柄を確認します。



河野ご夫妻の工房で使用されている織り機はお母様から受け継いだもので、一切電力を使わず、縦糸の引き具合の調整もレバーを使って手動で行います。



織り上がりがこちら。見事な光沢。やはりコーヒーで染めたとは思えません!

つづれ織りで作られた作品は丈夫で手触りも良く、長く使うほど深い味わいがでてきます。



完成した名刺入れを持って、笑顔で一枚撮らせていただきました。

ちなみに、河野茂さんはかつてはトライアスロンに打ち込み、今でも毎日のようにテニスに通い、淳子さんもバレーボールやマラソンをされていたというスポーツ夫婦。

スポーツで培った粘り強さが作品作りにも活かされているのかもしれません。

手織りつづれ工房「河野」では、名前を織り込むオーダーメイドなども受け付けています。

京都へお越しの際には、ぜひ大山崎まで足を伸ばしてみてはいかがでしょう。

[手織りつづれ工房「河野」]
住所:京都府乙訓郡大山崎町円明寺薬師前65-8
営業時間:毎週 水・日曜日 10:00~16:00
※イベント出店等によりお休みの場合があります。

[手織りつづれ工房「河野」:WebサイトFacebookBLOG

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