壁一面に並ぶアート。テッド・メイヤーさんの「Scarred For Life(一生消えない傷)」というこのアート・プロジェクトは、一般人が持つ色々な「一生消えない傷」から作られています。
モデルが持つ傷に絵の具を塗り、紙にその傷跡を写します。モデルの男性は従軍中に爆撃を受け、左ひざに大きな傷が残りました。
紙に写った傷跡にテッドさんが細かく筆を入れ、作品を仕上げていきます。
「10年経った今は受け入れているけれど、その間本当に色んな思いを(傷に対して)持ってきたよ。最初は見たくもなかったし、いつも恥ずかしくて長いズボンを履いてた。でもこの傷が無かったら自分がどんな人間になってたか分からないし、今の自分は好きだから、この傷を取り消したいとは思ってないよ。」と語るモデルの男性。
「回復するというプロセスを経た人はたいてい、傷を人に見せたり触らせたりすることができるようになります。でも私の作品のモデルの中には、今まで全く誰にも傷を触られたことが無いという人がたくさんいました。見られることはあっても、触られるのは嫌だ、という人たちです。」と語るテッド・メイヤーさん。
自分の持つ傷、人の持つ傷について、「人生のストーリー」という視点で考えさせてくれるメイヤーさんのアートは、彼のウェブサイトで見られます。是非ご覧下さい。
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