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五感を刺激する「デザイン」がかっこ良い理由とは?

2013/11/28 21:00 投稿

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価値あるプレゼンテーションを誰もが共有できる「TED」。刺激的で興味深いアイデアの宝庫です。

TED2013に登場したデザイナーJinsop Lee氏の「Design for all 5 senses (五感のデザイン)」は、独特の視点とユーモアな語り口で人気のプレゼンの一つ。

大学でデザインを勉強していたというLee氏、与えられた課題は「太陽光を使った時計デザイン」というものでした。そこで彼はこのようなアイデアを思いつきます。



小さな「ヒマワリ」を使った時計。

ヒマワリが太陽に顔を向ける習性を使い、朝の7時、正午、夕方と顔の向きの位置をマークすれば、太陽光を使った今までにない時計が作れるというもの。もちろん正確な時間は分かりませんが、アイデアとしてはとても面白いものです。

本人もかなりいいアイデアだと思っていたそうですが、クラスメイトの中にはもっとすごいアイデアを出してきた人がいたそうです。それがこちらのアイデア。



並べられた5つの虫眼鏡と5つのショットグラス。

グラスの中にはそれぞれ違った香りのアロマオイルが入っています。朝日が昇ると1つ目の虫眼鏡に太陽が当たります。集められた太陽光でグラスの中のオイルは温まり、部屋にアロマの香りが広がります。数時間には隣のショットグラスに太陽光が当たり、別のアロマの香りが部屋に広がるという仕組み。

つまり、この時計は「香りの違いで時間を知らせようというもの」でした。



この発想に衝撃を受けたというLee氏。彼はこの経験から「五感を刺激するデザインは魅力的なものになる」と考えるようになったそうです



先ほどのアイデアを5感グラフに表したもの。左から順に視覚、触覚、嗅覚、聴覚、味覚。ヒマワリ時計は「視覚、触覚」で友人のアイデアよりも上回っていますが「嗅覚」で大差がついています。

彼いわく「一つの感覚に頼るより、複数の感覚に訴えるものの方がより印象に残る」「日常のある動作も「複数の感覚」を使えばもっと楽しいものになるはず」と続けます。

そこで彼が、例としてあげたものが…?



匂いの出るアイロン、キャンディ味の歯ブラシ、クラリネットの質感が味わえるテレビのリモコンなど。

まあ、実用的かどうかは別としてですが…。



彼は五感の他にも「第六感」や「ファクターX」などが加わることでもっと楽しい経験に結びつくとも言っています。

デザイン論としてだけではなく「五感を使った人生をもっと楽しもう」と語るLee氏、プレゼンの最後には「TEDは視覚と聴覚には申し分のない刺激ですが、その他の感覚を刺激することがありません。そんなときはこうすればいいんです!」



そう言って、観客に「キャンディ」を投げ込むLee氏。ずるい! けど、最後まで惹き付けられる分かりやすいプレゼンです。

テレビで見る花火より、夏祭りの会場で見る花火の方が思い出に残り、スマホで聴く音楽より、ライブ会場で聴く音楽の方が感動的な経験になる。これも、五感をフルに使って体験しているからなのかもしれません。

彼のプレゼンテーションの全編は以下からどうぞ。

Jinsop Lee: Design for all 5 senses

[TED]

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