可憐で美しいお花は、私たちの生活に癒しや小さな幸せを運んでくれます。でも、美しいお花は、永遠にその美しさをとどめることはできません。そう、いつかは枯れてしまうもの。
神戸芸術工科大学プロダクトデザイン学科有志によるデザインプロジェクト「Design Soil」の見明暢さんが、そんなお花の儚さに目を向け、時間を止めることで、その美しさを永遠にしようとデザインしたのが、ドライフラワーのための花瓶「fadeless(色あせない、しぼむことがない)」。
お花は、切り取られた瞬間から枯れる運命へ刻一刻と近づく訳ですが、逆さまに吊るすことで、ドライフラワーに向かって、違う人生を歩み始めることができます。決して「ドライフラワーを作ろう!」と気負うのではなく、ごく自然にお花を逆さまに飾り、ドライフラワーになったら、上に向けても下に向けて飾ってもいい、そんな自由な花瓶なのです。
本当に時間を止めることは難しいけれど、違った発想で花を長く愛でることができる。そんな風に、お花への愛がたくさん詰まった花瓶なのでありました。
[Design Soil](林美由紀)
コメント
コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。