言わずと知れた、有名なロンドンにある大英博物館。観光名所の一位を争うほど人気の場所です。
そんな大英博物館には、こんな見方をすると面白い!といった逸話があるのをご存知でしょうか。
それが「ポートランドの壷」。
歴史的にも大変価値のあるもので、日本でも有名なウェッジウッドの器の底にあるスタンプはこの壷をデザインしたそうです。
コバルトブルーのガラスに、乳白色のガラスを被せて、さらにそれを浮き彫りを表現した「カメオグラス」という技法が用いられています。
これが作成された当時、日本では弥生土器を作っていたと言えば、その技術の高さが容易に想像できます。
そんな大変価値のある作品ですが、何と、1845年失恋によって泥酔した酔っ払いにガッシャーン!と壊されているのです。
日本だったとすると、もう大ニュースになる事間違い無しですが…。
「まぁ、酔っぱらっていたんじゃ仕方ないよね。」と逆に博物館側の責任を問う判決が下されたため、酔っぱらいには3ポンドの罰金と2日間の留置所送りだけで済まされたそうです。
200以上の破片からの修復作業は大変だったようで、修復の出来が気に入らないと、当時の職人が更にガッシャーンと壊したそうです…。
2度目の修復作業には、レプリカを作成していたウェッジウッドの作品が参考にされたそうです。
こういったバックグラウンドのストーリーを知ると、新たな見方ができますね。
破片の様子が以下の大英博物館のサイトでご覧になることが出来ます。