そのタメシガキの紙を愛でて集めている人がいるのです。彼の名は寺井広樹さん。文房具屋によく置いてあるアレを、世界中から集めてウェブサイトで公開しています。
寺井さんが「世界タメシガキ博覧会」をスタートさせたきっかけは、6年前に世界を放浪していたときに、たまたま立ち寄ったベルギーの文具店に置かれていた試し書きに心を奪われたことだそう。
「ハートマークに花まる、シルクハットを被った愛嬌あるキャラクター。カラフルな色彩で描かれたそれは「現代アート」。家に持って帰って、額に入れて飾りたい! という衝動にかられました。
たくさんの人が一枚の紙の上に無意識に書かれたもの、無意識の集合体が一枚の現代アートになっているのが楽しいですね」
タメシガキは“無意識のアート”と言う寺井さん。サイトでコレクションを公開するだけでなく、みんなでタメシガキを見に行くツアーを計画したり、海外で試し書きの展覧会を開催したりと、幅広く活動しています。
ポルトガル。あーあ、棚に描いちゃてますねー。
ミャンマーでは、ペンの箱を解体したものが試し書き用紙として使用されています。書かれているイラストや文字、記号も国によって違いますが、使用されている試し書きの紙そのものも、文具店によって異なるので面白いとのこと。
北極。スタンダードな感じです。
こちらは日本。流行の言葉が書きなぐられてますねー。
こちらも日本。まるで日本画のようなスゴいクオリティーの魚が描かれていますね。
世界中の試し書きでよく見られるのは「ハートマーク」。そして意外にも「お母さん大好き」という書き込みも多いのだそう。
またインドでは計算式が書かれていたり、アルゼンチンではラテン系の陽気な気質のせいかカラフルなものが多かったり。タメシガキにはそれぞれの国民性が現れています。
気になる国のタメシガキを是非のぞいてみてくださいね。
[タメシガキ博覧会]